「Yuuki」について知りたいことや今話題の「Yuuki」についての記事をチェック!
パメオポーズ(PAMEO POSE)から、ガールズバンド「CHAI」のメンバーとして活躍したYUUKIとのコラボレーションアイテムが登場。2024年8月31日(土)より順次、パメオポーズ 表参道などにて発売される。「CHAI」の元メンバーYUUKIとコラボガールズバンド「CHAI」の元メンバーで、現在、ブランド「YMYM」のクリエイティブディレクターなどとして活躍するYUUKI。パメオポーズとのコラボレーションでは、自身が手掛けたグラフィックを取り入れながら、ミニ丈の半袖Tシャツ、バッグ、長袖シャツを展開する。“ステッカー風”プリントのミニ丈Tシャツミニ丈の半袖シャツには、まるで“ステッカー”を貼り付けたかのような、賑やかでキャッチーな手描きグラフィックをプリント。ブラックとホワイトの2カラーを用意している。ボール状のハンドル付きバッグバッグにも、半袖シャツと同様に“ステッカー風”のグラフィックを採用。小さなボールが並んだような、ポップなハンドルにも注目だ。こちらは、ピンクとブルーの2色で展開される。粗野なチェック柄の長袖シャツ長袖シャツには、粗野な印象のチェック柄をプリント。柄の中にハートのモチーフやスローガンを散りばめ、温かみのあるキャッチーなデザインに仕上げている。カラーは、オレンジ、グリーン、ブラックの3色を用意した。パメオポーズ 表参道でコラボイベントなお、8月31日(土)・9月1日(日)の2日間、パメオポーズ 表参道でコラボレーションイベントを開催。YUUKIがこれまでに制作してきたアート作品の展示販売を行うほか、8月31日(土)はYUUKIが来場し、購入者限定のチェキ撮影会を実施する。【詳細】パメオポーズ×YUUKI コラボレーションアイテム発売日:2024年8月31日(土)取扱店舗:パメオポーズ 表参道、渋谷パルコ、パメオポーズ公式オンラインストア※パメオポーズ 渋谷パルコ、パメオポーズ公式オンラインストアでは、9月2日(月)発売。〈アイテム〉■「Lots of stickers Mini Tee」価格:7,700円カラー:ブラック、ホワイト■「Lots of stickers My maid bag」価格:19,800円カラー:ピンク、ブルー■「My checkered patterns Sheer long sleeves」価格:13,200円カラー:オレンジ、グリーン、ブラック〈イベント〉開催日:2024年8月31日(土)・9月1日(日)時間:12:00〜20:00場所:パメオポーズ 表参道住所:東京都渋谷区神宮前5-21-42※8月31日(土)14:00〜17:00のみYUUKIが来場。【問い合わせ先】パメオポーズ 表参道TEL:03-3400-0860
2024年08月24日・感動で鳥肌が立った。・聴いていると涙が出る。・こんなに豪華なメンバーがそろうとは…!『Shows at Home』と題して、2020年4月26日にYouTubeで公開された動画に、そんな感動の声が続々と寄せられています。豪華ミュージカル俳優たちが集結同日、投稿されたのは、『レ・ミゼラブル』の劇中歌『民衆の歌』を俳優や歌手、ミュージカル俳優たちが歌いつないだ1本の動画。自宅にいることを忘れるほどの圧巻の歌声を、早速お楽しみください。参加しているのは、俳優の城田優さんや、元宝塚トップ娘役の愛希れいかさん、歌手の平原綾香さんや、『こども店長』で一躍有名になった加藤清史郎さんら30名。さらに、コーラスや楽器演奏も加わり、総勢50名で作り上げた『民衆の歌』は、それぞれが自宅で撮影した動画をつなぎあわせ1本の動画に編集されています。CAST(五十音順)浦井健治 / Kenji Urai大原櫻子 / Sakurako Ohara音月桂 / Kei Otozuki尾上松也 / Matsuya Onoe海宝直人 / Naoto Kaiho加藤和樹 / Kazuki Kato加藤清史郎 / Seishiro Kato上山竜治 / Ryuji KamiyamaCrystal Kay小南満佑子 / Mayuko Kominami小西遼生 / Ryosei Konishi昆夏美 / Natsumi Kon斉藤 慎二 / Shinji Saito咲妃みゆ / Miyu Sakihi笹本玲奈 / Rena Sasamoto佐藤隆紀 / Takanori Sato清水彩花 / Ayaka Shimizu城田優 / Yu Shirota田代万里生 / Mario Tashiro中川晃教 / Akinori Nakagawa西川大貴 / Taiki Nishikawa愛希れいか / Manaki Reika三浦涼介 / Ryouske Miura宮澤エマ / Emma Miyazawa濱田めぐみ / Megumi Hamada原田優一 / Yuichi Harada平原綾香 / Ayaka Hiraharaフランク莉奈 / Rina FrankRamin Karimloo山崎育三郎 / Ikusaburo YamazakiChorus石田佳名子 / Kanako Ishida川島大典 / Daisuke Kawashima木南清香 / Sayaka Kinami杉浦奎介 / Keisuke Sugiura持木悠 / Yu Mochiki横田剛基 / Yoshiki YokotaPf.奥田祐 / Yu OkudaDrs.岩根圭佑 / Keisuke IwaneGt.川相賢太郎 / Kentaro KawaiBs.遠藤優樹 / Yuuki EndoVn.地行美穂 / Miho ChigyoSTAFFDirector 久保田誠 / Makoto KubotaMusicDirector 奥田祐 / Yu OkudaSoundDesign 新山 智宏 / Tomohiro Niiyama(malanflan)ProjectTitleDesign カネコサヤカ / Sayaka KanekoProjectManager中村俊毅 / Toshiki Nakamura森信輔 / Shinsuke Mori森本進一 / Shinichi Morimoto岡田真依 / Mai OkadaProducer 中裕佑 / Yusuke Naka(NAKAMA.Inc)Produced by 上山竜治 / NAKAMA.Incなお、『Shows at Home』のウェブサイトでは、今回の動画を公開した目的がつづられています。Shows at Homeは、人と人とが直接触れ合うことが難しくなっていく世の中で閉塞感や不安を感じている方々に、俳優である私たちが生業としている「歌」という表現を私たちがいま実現できる形で皆様に届けていくことで、少しでも未来への希望を抱ける心持ちになって頂けたら。という想いのもと発足いたしました。Shows at Homeーより引用また、『民衆の歌』に対して「この歌は、ミュージカル界では誰もが口ずさめる代表曲であるとともに、明日を信じる希望を歌った歌です」とも。新型コロナウイルス感染症が終息する兆しが見えない不安感や、外出自粛が続くことで孤独感を抱えている人は多くいることでしょう。今回投稿された『民衆の歌』は、そんな多くの人たちに勇気を与え、ともにこの危機を乗り越える希望も与えたはずです。[文・構成/grape編集部]
2020年04月27日兄弟姉妹が着るとやっぱり可愛いお揃いコーデ。冬の読者スナップでもたくさんの双子コーデや色違いコーデ、アイテムリンクコーデをしているキッズたちを発見! そこで、中でもおしゃれなキッズをピックアップしてご紹介します。今回は【姉妹編】。おしゃれ大好きな女の子たちは、全身一緒よりもポイントで同じアイテムを使うのが上手!冬の「姉妹」お揃いキッズコーデ 01仁菜ちゃん・7歳、桃菜ちゃん・4歳着ているお洋服はどれも違うけど、全体の色味と帽子&シューズの小物を合わせてリンク感をアップ! お揃い過ぎないバランスがおしゃれ見え。姉:コート/ビーミング、スウェット、シューズ/ともに(韓国子ども服)、スカート/(ハンドメイド)、ボアキャップ/スリーコインズ妹:カーディガン/無印良品、ワンピース /(ハンドメイド)、シューズ/(韓国子ども服)、ボアキャップ/スリーコインズ詳しい親子コーディネート:冬の「姉妹」お揃いキッズコーデ 02ミトちゃん・6歳、ニキちゃん・2歳ひと際目を引く小花柄のアウターをお揃いにすれば、それだけで姉妹コーデが完成! ヘアアレンジも編み込みと三つ編みで揃えて仲良し度アップ!姉:アウター/ボントン、ブラウス、タイツ/ともに(韓国子ども服)、スカート/ルイーズミーシャ、ブーツ/ウォルフ&リタ、ぬいぐるみ/円山動物園妹:アウター/ボントン、ブラウス/ジーウィズ、パンツ/ウォルフ&リタ、レギンス/バースデイ、シューズ/ザラベビー詳しい親子コーディネート:冬の「姉妹」お揃いキッズコーデ 03Yuukiちゃん・6歳、Yunaちゃん・3歳ボアアウターは素材だけリンクしてそれぞれの個性に合わせたデザインをチョイス。同じインナーと、色違いのコンバースが程よいお揃い感を演出。姉:ボアジャケット/プティマイン、トップス、パンツ/ともにグローバルワーク、ソックス/靴下屋、スニーカー/コンバース妹:ボアジャケット/マーキーズ、トップス、ワンピース/ともにグローバルワーク、ソックス/靴下屋、スニーカー/コンバース詳しい親子コーディネート:冬の「姉妹」お揃いキッズコーデ 04モカちゃん・9歳、マホちゃん・7歳全身同じアイテムでも、色違いにしたりヘアスタイルを変えればこんなに印象がチェンジ! 帽子やメガネの小物もキュートなアクセント。姉妹ともに:ファージャケット/グローバルワーク、トップス/プティマイン、パンツ/(韓国子ども服)、巾着バッグ/ダイソー、ブーツ/バースデイ詳しい親子コーディネート:随時更新中! おしゃれな親子のコーデSNAP /Toshiyuki Tanaka
2020年02月13日毎日更新中の人気コンテンツ「mamaco fashion snap」から、Instagramで特に人気だった親子5組を毎月ピックアップ! みんなに「いいね!」された1月のベスト親子コーデとは……!?【第5位】♡255 いいね!柴田千晶さん&Yuukiちゃん・6歳、Yunaちゃん・3歳第5位は、ブラウンをベースにイエローやピンクで華やかなポイントをプラスした柴田さん親子。大人っぽさとポップさを兼ね備えた絶妙バランス。mama)CPOジャケット、ワンピース、ミュール/以上3点すべてレイビームス、イヤリング/アーバンリサーチドアーズ、チョーカー/クレアーズ、バッグ/グローバルワークkids)姉:ボアジャケット/プティマイン、トップス、パンツ/ともにグローバルワーク、ソックス/靴下屋、スニーカー/コンバース妹:ボアジャケット/マーキーズ、トップス、ワンピース/ともにグローバルワーク、ソックス/靴下屋、スニーカー/コンバース もっと詳しいコーデ:【第4位】♡278 いいね!生方道子さん&厚史さん、亜美ちゃん・6歳、憧ちゃん・0歳第4位は全体をアースカラーで統一した生方さんファミリー。メンズライクなカーキと対照的に、プリーツスカートやチェック柄、フリル使いで女子3人はレディに味付け。mama)アウター/ユニクロ、ニット/GU、スカート/ズッカ、ブーツ/セツコpapa)アウター/アトリエサブメン、パンツ/エイチアンドエム、キャップ/チャオパニックティピー、シューズ/ドクターマーチンkids)姉:アウター/?、ニット/GU、スカート/(ハンドメイド)妹:ロンパース/アドラブルクローゼット、タイツ/ザラ もっと詳しいコーデ:生方さんのブログ・Instagram:【第3位】♡282 いいね!福地理乃さん&莉々子ちゃん、琳平くんダウンジャケットなどスポーティなアウターをメインにした福地さん親子が第3位。ママとお姉ちゃんは、ベレー帽やバッグなどの小物でちょっぴり大人シックな雰囲気をプラス。mama)ダウン/ニューバランス、インナー/ハニーズ、パンツ/ユニクロ、ベレー帽/オリーブデオリーブ、ピアス/しまむら、スニーカー/アディダスkids)姉:アウター/マックハウス、トップス/ハニーズ、パンツ/エイチアンドエム、バッグ、イヤリング/ともにダイソー、スニーカー/アナップ弟:アウター/マックハウス、トップス/バースデイ、パンツ/しまむら、キャップ/ナイキ、スニーカー/GU もっと詳しいコーデ:福地さんのブログ:【第2位】♡284 いいね!さよさん&しょうのすけくん・6歳、さゆりちゃん・2歳ボアコートとキルティングコートがリバーシブル風のリンクコーデを実現させたさよさんが第2位。兄妹はスキニーまで全身お揃い、3人ではベレー帽を色違いでシェアして仲良し度をアップ!mama)コート/ケービーエフ、ブラウス/メリージェニー、パンツ/ミネラル、帽子/4プラス、スニーカー/ローリーズファームkids)兄:コート/343エス、トップス/チャオパニックティピー、パンツ/ブランシェス、ベレー帽/3コインズ、スニーカー/ナイキ妹:コート、ベレー帽/ともに343エス、ワンピース/コムサイズム、スニーカー/ナイキ もっと詳しいコーデ:【第1位】♡566 いいね!生山アキさん&シュンくん・6歳、オウくん・2歳見事第1位に選ばれたのは、デニムスタイルをこなれ感抜群に着こなした生山さん&boys。ママはゆるっとしたガウンアウターでラフな抜け感をつくりつつ、アクセントに映えるファーキャップや巾着バッグでメリハリをオン。mama)アウター/サンローラン(古着)、インナー/ユニクロ、サロペット/(古着)、ファーキャップ/ザラ、バッグ/3コインズ、スニーカー/コンバースkids)兄:アウター/グローバルワーク、スウェット/フルーツオブザルーム、パンツ/ザラ、スニーカー/無印良品弟:アウター/グローバルワーク、スウェット/ザラ、パンツ/グローバルワーク、スニーカー/無印良品 もっと詳しいコーデ:生山さんのブログ・Instagram:月はどんなおしゃれ親子がランクインするのか……!?お気に入りのコーデを見つけた方はぜひ、HugMug InstagramのSNAP投稿に「いいね!」して投票してみて。随時更新中! おしゃれな親子のコーデSNAP:/Toshiyuki Tanaka
2020年02月06日ベジタリアン(菜食主義)の一種、ビーガン(完全菜食主義)食を専門に提供する飲食店を経営する、株式会社エイタブリッシュの共同代表の清野玲子(きよの れいこ)さんは、あけすけに「人の生き方を否定するのってダサいですよね」と筆者に言った。超一流レストランからファストフード店まで撮影して回りましたが、日々飲食店を巡っていると、その裏側までよく見えてくるんですね。例えばある食品メーカーの方が言っていたんですが、「この粉末をハンバーグに混ぜるとこのぐらいコストカットできるんですよ」とか。そういう業務用食品の得体の知れなさを見聞きしまったから、一時期、一切外食ができなかったんです。仕事の付き合いなんかで飲食店に行くときは、野菜は下手な加工ができないだろうと思って、サラダしか食べないなんて、そんな毎日でした。その後いくつかの転職を経て、1997年にデザイナーとして独立&当時から現在までタッグを組むビジネスパートナーと共同で起業。独立当初はデザイン関連の仕事を中心に活動していたものの、もともと料理好きという質も手伝ってか、「いつか飲食店をやるのもいいなあ」と考えていたという。前例のなかった“ビーガンカフェ”というコンセプト加えてもう一つ、清野さんが飲食店事業に関わるうえで大きな影響を与えたのが、「私ってたぶん、遺伝子レベルからのベジタリアンなんですよね」という自身の体質にあった。ちなみに開店当時の2000年前後はまだ、“菜食”というワードから宗教的なニュアンスを感じ取る人が多かったようで、誤解を招かないようにするためにも、ビーガンカフェという看板を表には出さず、普通のカフェとして営業していた。味そのものも受け入れられるか不安だったというがしかし、その予想に反して客入りは好調。このとき、「美味しいものを作れば思想は関係ないんだ」と実感し、以後ビーガンが世の中に定着していくことを確信したという。周囲の飲食業関係者から懸念されていた、野菜の仕入れ価格やコンディションの不安定さというリスクについては、毎日の仕入れ具合によってメニューを柔軟に変化させて対応。「絶対にうまくいかないよ」という声を実績ではねのけてみせた。その理由を問うと、「ベジタリアンでもそうでなくても、みんな体が欲するものを食べればいいじゃないですか」とシンプルな答え。なおも続けて、「でも、ビーガン食専門というこだわりには何かメッセージがあるのでは?」と聞くと、以下のような答えが返ってきた。まあ、食を考えるきっかけを持ってもらえたらいいですね。食品を生み出すためのエネルギーの持続可能性とか。結局、私にとっての食のテーマは、生態系にどれだけ迷惑をかけないか。だからビーガンやベジタリアンというくくりはどうでもいいんです。たとえばいつか食糧危機がきたとして、そんなときに「私は肉を食べません」は通用しません。それに、エスキモー*1に「野菜を食べなさい」と強制するのも無理な話で。それぞれにいろんな状況があるわけだから、肉食も魚食もあって然るべきですよね。(*1)北極圏のツンドラ地帯の一部に住む先住民。生肉を中心の食生活で知られる。「進化するベジタリアン」という哲学俯瞰して食を考え、固定観念に縛られない。清野さんはこうした姿勢を、「進化するベジタリアン(菜食主義)」と表現する。レストランエイタブリッシュの裏コンセプトでもあるこの言葉は、柔軟な思考を持って食をとらえる彼女の生き方そのものだ。つい最近、昆虫食に挑戦したことについては、「ビジュアルだけで判断したらダメだと心のなかで唱えながら食べました。味ですか?…まあまあです」と若干言葉を濁したものの、偏見は全くないという。むしろ新しい可能性に興味津々といった具合だ。Restaurant 8ablishWebsite|Facebook|Twitter|Instagram〒107-0062東京都港区南青山5-10-17 2FTel 03-6805-0597MUFFINS AND COFFEE 8ablishWebsite|Facebook|Twitter|Instagram〒152-0004 目黒区鷹番1-7-11-104Tel 03-6753-3316▶︎これまでのNeutalkイベントレポート・「日本は老害が多いしメディアは腐ってる」。タブーなしの“新しい会話” [Neutalk vol.1]・「僕らはインターネットを使って先祖返りしてる」。タブーなしの“新しい会話” [Neutalk vol.2]▶︎オススメ記事・元証券マンが愛犬と一緒に過ごしたくてオープンさせた、動物愛護もミートフリーも押し付けないベジタリアンカフェ・14店目:「ジャンク・オーガニック」がコンセプト。フードロスを活かした、食べ過ぎても“罪のない”お菓子屋さん、BROWN SUGAR 1ST. | フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』All photos by Jun Hirayama unless otherwise stated. Text by Yuuki HondaーBe inspired!
2018年08月14日媒体名の変更やウェブサイトのリニューアルを控えたBe inspired!が送るシリーズイベント「Neutalk(ニュートーク)」。業種、年齢、性別、人種といったバックグラウンドとなるすべての壁を取っ払い、いままで交わらなかった人を招き、そこで生まれる「新しい会話(ニュートーク)」をしようという試みだ。その第2回目が7月1日、「世田谷ものづくり学校」で行われた。トークテーマは、「いま話したい、本とインターネットのこと」。柳下恭平さん(左)木村昌史さん(右)ゲストは、校正・校閲の専門会社「鷗来堂(おうらいどう)」と、同社が運営する“新しい本との出会い”をデザインする「かもめブックス」を取りまとめる柳下恭平(やなした きょうへい)さんと、先日“第36回 毎日ファッション大賞”の大賞候補にノミネートされた、「インターネット時代のワークウェア」を作るブランド「ALL YOURS(オールユアーズ)」代表の木村昌史(きむら まさし)さん。当日開催されていたオールユアーズの3周年記念イベント、「LIFE SPEC CO-OP」に出店していたブランドを目当てに多くの人が集まり、初夏の快晴とあわせて熱気に沸いた世田谷ものづくり学校」。その一角で行われた「Neutalk」には、約50名が来場し満員御礼。この呼びかけに来場者の皆さん、さっとスマホを取り出してパシャパシャと、束の間の撮影会がスタート。撮られながら柳下さんは、「いやあ、キム兄(木村さんの愛称)はインターネット的だねえ、さすがだ」と感心した様子。その心を司会が聞いてみたところ、このような答えが返ってきた。本って情報とか知識をパッケージして、ずっと残していくことが一番の美学だと僕は思うんですね。本をビリビリって破ってシェアすることはないんです。だから今の「写真撮ってシェアして」ってキム兄の言葉がショックで、すごくインターネット的だなあと。本は一人で静かに読むものだからね。本じゃ“フェス”ができないんだ。本やインターネットのほか、メディアの性質によって、情報の読み方・受け取り方に違いが出てくることは、メディアや広報に関わる人はもちろん、そうでない人も意識しておいたほうがいいだろう。このあたりの違いをしっかり把握することができれば、木村さんがこの日言ったように、「第二のオールユアーズが作れるかも」しれない。第二の「ALL YOURS」はこうつくれ! キーワードは“原始的”?ゲスト二人の長い自己紹介が終わったあと、最初のトークテーマ、「インターネットとは」に話が移っていく。ここで生き生きと話し出したのが木村さん。「インターネットは先祖返りなんだよね」の一言から、話題がどんどん膨らんでいった。木村:ようは昔々、近所の人に「僕らが作った野菜どうですか?」と言って物々交換してた時代と同じことを僕はしてるんですよ。クラウドファンディングで「僕らが作った服どうですか?」とやってるだけ。それが世界中に向けて声をかけていることと、物々交換でなく金銭で服を交換しているという違いがあるだけで、他は大差ないんです。柳下:これはどっちも“問屋”がいない世界だね。昔々は技術的な制約があって問屋という仕事が成り立たなかったから、原始的な物々交換で世界が成り立っていた。で、その後物流網が発達して問屋という仕事が生まれたけど、いまは物流網が発達しすぎて空間的な制約が限りなく薄まったから、結果的に問屋の必要性が低くなってきてる。ようはものづくりをしている人が直接ものを届けられるようになったわけだ。木村:そう。原点回帰してる。だから「この人から買いたい」とか「友達だから買いたい」という理由でモノを買いたいって感情があるじゃないですか。そういうところで商売が成り立つんですよね、今は。柳下:ブランディングも個人でできるようになったからね。木村:そうそうそうそう。木村:話は変わりますが、IT系の仕事をしている方は今日いらしてますか?(会場を見渡す) あんまいないな。僕はインターネットって“器”に例えられると思っているんです。この話は糸井重里さんの「インターネット的」という本に詳しいんですが。あ、この本を読めばオールユアーズが作れます、参考にしてみてください。木村さんが言う“器”は「ハードウェアやプラットホームとか、サービスの基盤になるもので、料理がソフトウェアやサービスのアイデア」である。その前提を共有した上で木村さんは続けた。木村:で、器の話ですが、IT系の人ってみんな器という名の“ハード”を作りたがるんですよね。大きくて綺麗な器を。でも、そのなかに盛るおいしい料理、ようは“ソフト”を作ろうとする人があまりいない。みんな器よりおいしい料理が食べたいのに。柳下:ふむ。でも料理人がいくらおいしい料理を作っても、ハードを作る側の都合でなんでもひっくり返ってしまわない?木村:まあそれもあるとは思うんですけど、逆に料理人が「このプラットホーム嫌だ」と言って使わなかったり見限るってこともある。柳下:なるほどなるほど。よし、ここいらでやめとこう。おもしろいけど今してるこの話、飲み屋で2人で話すやつだからね。柳下:読むたびに解釈が変わる本がいい本だと思いますね。解釈の幅が深い本は、それが小説であれ実用書であれ、その時々に応じて感想が変わります。そしてそういう本を探すには、まず自分と同じカテゴリーの作家が書いているものを探してみましょう。同じ性別の作家、あるいは同世代の作家の方が、より感情移入できる物語を書いている可能性が高い。もちろんそうでないパターンもたくさんあります。そういう前置きをしたうえで、自分と作家の共感値が近い本を探してみると、その人にとってのいい本が見つかりやすいかもしれませんね。続いて木村さん。「読むたびに解釈が変わる本は俺もいい本だと思います。すごくわかる」と柳下さんへの共感を示しつつ、「答えが書いていない本がいい本ですね」と明言。続けてその理由をこう話した。トークはこのパートで終了。本稿では濃すぎる1時間半を凝縮してお送りした。ちなみにお二人には段上で好きな本をそれぞれ挙げていただいたので、ここに記しておく(お二人とも“好き”の幅が広い…!)。柳下さん:ミヒャエル・エンデ(2001).鏡のなかの鏡ー迷宮 岩波書店伊藤計劃(2010).虐殺器官 早川書房木村さん:糸井重里(2001).インターネット的 PHP研究所遠藤周作(1983).死海のほとり 新潮社さて、次回の「Neutalk」は?6月と7月に連続して行われた、ゲストがジャンルの垣根を越えて“新しい会話”を生むトークイベントシリーズ「Neutalk」。次回は8月中の開催を予定。 Be inspired!のFacebookページで随時情報を更新しているためチェックしてほしい。はてさてそんなわけで、次回もお楽しみに!Kyohei Yanashita(柳下恭平)鷗来堂|かもめブックスPhoto by Jun HirayamaALL YOURSWebsite|Web store|Blog|Facebook|Instagram|Twitter|FlickrDEEPE’S WEARWebsite服を選ぶとき、何を基準に選んでいますか。天候や環境を考えて服を選ぼうとすると、着られる服が制限されてしまう。そんな経験ありませんか。そこで、私たちDEEPER’S WEARは考えました。服本来のあるべき姿とは、時代・ライフスタイル・天候・年齢・地理など、人ぞれぞれの環境や日常に順応することではないだろうかと。あなたの持っている服は、どれくらいあなたに順応していますか。服にしばられず、服を着ることを自由にする。人を服から“解放”し、服を人へ“開放”する。このDEEPER‘S WEARの理念を可能にするのが、日常生活(LIFE)で服に求められる機能(SPEC)を追求した日常着(WEAR)、「LIFE-SPEC WEAR」なのです。DEEPER’S WEARはALL YOURSが取り扱うブランドです。▶︎これまでのNeutalkイベントレポート・「日本は老害が多いしメディアは腐ってる」。タブーなしの“新しい会話” [Neutalk vol.1]▶︎オススメ記事・「今の日本のマスメディアは私たちをなめてる」。22歳のHIGH(er) magazine編集長haru.が「タブーの存在しない雑誌」を作った理由・「“いい服”は作りたくない」と言い放ち、服作りをする男。All photos by Yuuki Honda & Noemi Minami unless otherwise stated. Text by Yuuki Honda本記事に掲載された写真に写られている方でご自身の写真を使用されたくない方は、大変お手数をおかけいたしますが、以下のアドレスまでその旨をまでご連絡ください。info@beinspiredglobal.comーBe inspired!
2018年07月19日異なる分野で活躍する識者を複数招き、それぞれがそれぞれのフィールドで培った見識をぶつけて、“新しい会話”を生み出すシリーズイベント、「Neutalk(ニュートーク)」をBe inspired!がはじめます。6月30日(土)、7月1日(日)の連日で開催する最初のNeutalk。1日目のゲストは、Ome Farmの代表太田 太(おおた ふとし)さんと「HIGH(er) magazine」編集長のharu.さん。左 太田さん 右 haru.さんトークテーマは「いま話したい、メディアと食のこと」。東京・青梅市で独自の有機農法を駆使し、日本の伝統的な野菜や西洋野菜を作っている太田さんと、既存のマスメディアに疑問を持ち、友人らとインディペンデントマガジンを立ち上げたharu.さん。食とメディアをフィールドに、既存の価値観に捉われず活躍するお二人が、お互いの業界について抱いている疑問をぶつけ合い、新しい会話をお届けします。2日目のゲストは、鴎来堂(おうらいどう)代表兼かもめブックスオーナーの柳下恭平(やなした きょうへい)さんと、ALL YOURS代表の木村 昌史(きむら まさし)さん。左 柳下さん 右 木村さん校正・校閲の専門会社鷗来堂と、同社が運営する「新しい本との出会い」をデザインしているかもめブックスを取りまとめる柳下さん。24か月連続のクラウドファンディングに挑戦し、「インターネット時代のワークウェア」を標榜するALL YOURSの木村さん。両者が、トークテーマである「いま話したい、本とインターネットのこと」に沿って、本とインターネットに対する一家言を交えて新しい会話を生み出し、静的な本と動的なインターネットの関係についてお話しします。また、今秋リニューアルするBe inspired!の今後についてもお伝えする予定です。情報過多で、どんな情報を選び取っていいのか分かり辛くなっているこの頃。だからこそ、「新たな発見」や「新たな行動」が生まれるきっかけになるイベントを目指し、そして、新しい選択肢を提示する媒体であり続けるために、来場者の皆さまとの歓談タイムも予定しています。これまで以上の熱量を持って発信していくBe inspired!の新しいイベント「Neutalk」をお楽しみに!<開催概要>Neutalk vol.12018年6月30日(土)時間:16:00~18:00会場:Farmer’s Market at UNU(東京都 渋谷区神宮前5丁目11-1)入場料:一般予約:2,000円/1人:チケット A*事前決済。ワンドリンク・軽食付きメンバー予約:1,000円/1人:チケット B*事前決済。ワンドリンク・軽食付き申込: vol.22018年7月1日(日)時間:14:00~15:00会場: IID 世田谷ものづくり学校(東京都世田谷区池尻 2-4-5)入場料:無料▶︎オススメ記事・「規格外の野菜」が棄てられる日本で、オルタナティヴな販路“青山ファーマーズマーケット”が必要な理由・#016 利便性や立地よりも「コミュニティ」や「スピリット」を中心とする“商店街の新しいカタチ”を提案する男| ALL YOURS木村のLIFE-SPECの作り方Text by Yuuki HondaーBe inspired!
2018年06月24日ベジタリアン、ヴィーガン、ハラール、グルテンフリーなど、食に対するさまざまなニーズが浮き彫りになってきたこの頃だが、残念ながら、日本には食の多様性に対する配慮がまだ当たり前ではない。世界中の料理が比較的安価に楽しめる東京でも、それは変わらない。しかし、西麻布にひっそりと軒を構える、とある割烹料理屋が、数少ない例外として注目を集めている。彼の言葉を聞いて、結局「食は文化」なんだと再認識したんです。和食を誇りに思っていた当時の僕は、「でも自分は生まれ育った三重県の食文化すらよく知らないじゃないか」と反省し、帰国後、伊勢の生産者を訪ねるなどして勉強し直しました田中さんは帰国後いったん地元の三重県に戻ったのち、「割烹 伊勢 すえよし(以下、すえよし)」を2015年に東京・西麻布で創業。店名に“伊勢”とあるように、すえよしで出される一品にはふんだんに伊勢の食材が使われている。これは帰国後、田中さんが伊勢で学びの日々を過ごすなかで出会った生産者から直接仕入れているものだ。伊勢の食材を使っているのは、伊勢が僕のベースにあるからです。帰国当初は「フュージョン料理をやるのか?」とよく聞かれたんですが、そうではなく、外から日本の食文化を見つめ直して、先ほど話に出たパルマの料理人のように、食に向き合いたいと思ったんですある日ベジタリアンの方からお問い合わせがあったんですが、当時は完全なベジタリアンフードを提供できないと判断して、予約をお断りさせていただいたんです。それ以降この件がずっと心に引っかかっていました。「懐石料理を通して世界中に和食の多様さを広めようとしているのに、お客様の多様な要望を断っちゃダメだろう?」とそんな経緯で植物性の出汁の開発から始め、今では完全なヴィーガンフードを提供できる段階にまでなった。しかしそこに至るまでには、それ相応の苦労もあったという。動物性の出汁が使えないなかでのレシピ開発には苦労しました。それに提供するときには通常のものと分けて調理をしないといけないので、普段の倍は手間がかかります。だからあまりこういうことをやる人がいないのもうなずけますね。ただ、食材へのアレルギーが体に出る人がいるように、それが心に出る人もいるんです。体に異常は出ないけど、心に異常が出る。僕はそれぞれの宗教や思想にとやかくいう立場にはありません。それぞれの方がそれぞれの思想を持ちつつ懐石を食べたいと来てくれるから、できる限りのことがしたい、応えたい。そういう気持ちなんです並行してハラールなどほかの要望にも対応するうちに、自然とその評判が広まっていったという。ユネスコの無形文化遺産になり、その存在自体が一つの観光目的になった和食であるが、日本全体でフードマイノリティへの対応が遅れており、訪日に際してあまり和食を楽しめなかったという層から支持を受けたのが、すえよしの知名度向上に一役買ったのだろう。調理だけが仕事じゃない。これからの料理人のロールモデル和食の再認識やフードマイノリティへの配慮のほかにも彼の思考は及ぶ。たとえば、生産者と消費者の関係がそれだ。「食とそれを支える生産者への感謝が薄れてきているのは気になります。これはたぶん、生産者と消費者の距離が広がっているのが原因ですね」と田中さんは切り出し、こう続けた。▶︎オススメ記事・3店目:ヴィーガンの枠を超えた「壁のない料理」が食べられる新宿の隠れ家コミュニティスペース みせるま| フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』・「西洋の真似だと芯が弱い」。東京に和菓子カフェを開いた28歳の女性がトレンドよりも本物を追求する理由All photos by Jun Hirayama unless otherwise statedText by Yuuki HondaーBe inspired!
2018年06月15日働き方改革の名の下、少しずつ変わり始めた日本の労働環境だが、給与制度を変えようという声はあまり聞かれない。現行制度に誰もが親しんでいるからか、不満の声もあまり上がっていないのだろう。この状況にあえて新しい選択肢をもたらそうとしているのが、給与即日払いサービス「Payme(ペイミー)」を運営する、株式会社ペイミーの後藤 道輝(ごとう みちてる)さん(25歳)だ。Paymeリリースのきっかけは、「いまの給与制度が時代遅れになっていると思うから」。戦中から戦後にかけて確立された現行制度の“遅れ”とは何なのか。メルカリ、CAMPFIRE、DeNAなど、ビジネスとして成功を収めている名だたるITスタートアップ企業で、いずれも戦略投資やマーケティングなど、資本に関わる事業に参画してきた彼が考える、「給料の自由化」について聞いた。「給料の自由化やってます」。50年以上変わらない制度に抱いた違和感って?Paymeは3ステップ(ログイン・申請額決定・申請)で、いつでもどこでも手軽に給料を受け取ることを可能にした、いわば給料の即日払いサービス。最短で申請したその日に給料を受け取ることができる。上限は、申請時までに稼いだ給料の7割だ。このサービスの土台には、後藤さんが学生時代に抱いたある疑問ーなぜ月に給料日は一回で、月末締め翌月払いが基本なのかーがある。学生であれば誰もが経験するような出来事が、この違和感を持つきっかけになった。お金がなくてお世話になっていた人の結婚式に出席できなかったり、サークルの合宿に行けなかったりしたことがあったのですが、このとき思ったんです。「今月働いた分のお金を受け取るのに、なんで翌月末まで待たなくちゃいけないのか」と。そういうありふれた出来事がきっかけですが、こういった経験は、比較的お金に余裕のない若者たちには身近だと思います確かに、給料日を首を長くして、あるいは胃をキリキリとさせながら待ち望んだ経験は、誰にでもあるのではないだろうか。はたまた、急な出費に慌てて親や友人にお金を借り、なんとか事なきを得た経験はないだろうか。アメリカのような先進国では、給与は当月払いがスタンダードになっています。日本のような翌月払いのスタイルは時代にマッチしていないのではないでしょうかこうした事実を知ると不思議なもので、月に一回の給料日や月末締め翌月払いという“当たり前”は、結構な不自由を被雇用者に強制している気がする。それにカードローンや消費者金融は借金をするものです。そういうことに抵抗がある人は多いのではないでしょうか。だからいらないものをフリマアプリなどで売って現金化したり、ECサイトのツケ払いなども人気になっていたりといろんな選択肢が出てきました。Paymeもその一環で、そもそも一番身近な収入である給料の受け取り方を変えてしまおう、50年以上変わらない制度を変えようと考えたんです「お金がないこと」で機会を損失する若者をなくしたいまた、後藤さんには「若者がお金がないという理由で夢を諦めざるをえない現状を変えたい」という思いもあるという。個人や企業が無料で出品できるECサイト事業を行う現地の企業が、ソフトバンクから100億円を調達したんです。ネット通販のできるプラットフォームがなかったインドネシアでは画期的でした。これを知ったときに、「開発地域の現場で何かするよりも、社会的にインパクトを与えるサービスをリリースしたほうが多くの人の助けになるんじゃないか?」と思ったんですその近道として考えたのが、起業家や投資家になることだった。すぐに行動することにした後藤さんは、国際協力の領域を離れて、あるベンチャーキャピタルにインターンとして参加する。その後、国内最大級のフリマアプリを運営する株式会社メルカリと、クラウドファンディングサービスを運営する株式会社CAMPFIREに出向という形で半年ずつ勤務したのち、多彩なサービスを展開するDeNAに入社。昨年復活し話題になったファッションメディア「MERY」にも関わって働きつつ、新規事業を起こすためにFintech(フィンテック)*1への知識を深めた。結果的にこれがPaymeの構想につながる。BtoB(法人から法人)やCtoC(消費者から消費者)のFintechではなく、BtoC(法人から消費者)のFintechにすごくワクワクして、Paymeの構想もその頃に生まれました。「一番身近な収入である給料の仕組みを変えたら面白いんじゃないか?」と。それで昨年7月に起業し、9月にPaymeをローンチしました(*1)「Finance(金融)」と「Technology(技術)」を組み合わせた造語、「Finance Technology」の略語。明確な定義は存在しないが、主に既存の金融組織が提供していない革新的な金融サービスをさすリリースからたった半年で導入企業が100社を超えた理由Paymeは今年5月までに導入企業が100社を超え、利用者数は15,000人を突破した。この急速な拡大の要因を、企業と従業員の双方に相応のメリットを提供できているからだと後藤さんは言う。企業側のメリットは、導入と運用が無料なうえに、求人応募の増加と定着率の向上が期待できることです。各求人媒体の検索ワードの上位には必ず「日払い」が挙がるそうで、同じ労働条件でも「日払い」が可能かそうでないかで、求人応募の数に3倍以上の開きが出るという調査結果があります。またPaymeが導入されていると、働いた分の給与がこまめに入金される状態を作ることができます。そうすると小さなモチベーションで仕事が続けやすく、結果定着率も上がるんです先に書いたように、Paymeは始まりにすぎない。「東京マラソンの抽選に当たって、本番のための準備をしている感じですかね」と後藤さん。確かに、日本は金融業に対する規制や原則が事細かに決められており、そう簡単には開業できない。事業を行うのに必要な資格を取得するだけでも数年はかかる。しかし、現在までのキャリアでも既存のルールにとらわれないやり方で、多くの成果を出してきた後藤さんである。水面下で着々と進んでいるであろう新サービスがお披露目されるのも、そう遠い日ではないかもしれない。後藤道輝(Michiteru Goto)Twitter|Facebook▶︎オススメ記事・「選択格差がない日本社会」を目指し、ある企業がはじめた“中・高卒のヤンキー”と企業をつなげる制度・「お金ってダルいときない?」起業や大企業への就職を経てクリエイターのベーシックインカムを始めた23歳All photos by Shiori KirigayaText by Yuuki HondaーBe inspired!
2018年06月08日「グラビア」と聞いたとき、「男性のためのもの」「卑猥」というイメージを連想する人は多いだろう。そのため特に女性にとって、その多くが嫌悪の対象になってきた。この現状を変え、女性にとってポジティブなグラビアを届けようとしているのが、女の子のためのグラビア写真集「がるびあ~Girls Gravure~」だ。最新号Photo via がるびあ~Girls Gravure~そもそもなぜ、「女性にとってポジティブなグラビア」を発信する必要があるのか。その背景にあるモデルたちの本音や、撮影現場にはびこる違和感を、同誌の発案者であり制作チームを統括する吉田みおさんと、クリエイティブディレクターとしてビジュアルで世界観を構成するNAMIさんのお二人に聞いてきた。ゼミ室生まれ、創刊1年。160万円の制作費をクラウドファンディングで調達吉田さんとNAMIさん昨年3月に、「女性だけで作る、女性目線のグラビア写真集」として創刊され、今月初旬に都内の書店で3号目が発売された「がるびあ~Girls Gravure~(以下、がるびあ)」。その始まりは、吉田さんが通う大学のゼミ活動にあった。吉田さん:最初はあくまでゼミ活動の一環だったので、発刊を継続する予定じゃなかったんです。でも1号目の反応が予想以上によかったから、「じゃあ2号目も出そうか」となって今に至ります。でも最初は苦労しました。協賛企業を探すにしてもキャスティングにしても、いきなり来た大学生の話を聞いて、「ぜひお願いします」なんてことにはなりませんからそんな手探りの制作過程を経て届けられた1号目が評判を呼び、2号目の制作に取り掛かった段階で制作チームに加わったのが、以前から吉田さんと親交のあったNAMIさんだった。NAMIさん:みおから「デザインの知識が全くないから助けて!」と言われて参加しました。私は当時からグラフィックデザイナーとアートディレクターをフリーランスでやっていたので、今はクリエイティブ関連の統括役として、がるびあの世界観を視覚化する役割を担っていますこの2号目から制作チームの骨子が固まり、現在はお二人のほか、カメラマンのヨシノハナさんと平岡花さんを加えた4人を中心にがるびあは作られている。平岡花さんの作品Photo via がるびあ~Girls Gravure~ヨシノハナさんの作品Photo via がるびあ~Girls Gravure~創刊から約1年、写真集は着実に支持を集め、3号目の制作費を募ったクラウドファンディングでは160万円が集まった。アイドル業界内では知名度が高まりつつあり、アイドルグループのジャケットカバーのアートディレクションを「ぜひがるびあ制作チームで」と依頼されるなど、仕事の幅を広げている。なぜ「女の子のため」のグラビア写真集が生まれたのか?NAMIさん:いつも言っているのが、「エロさじゃなくて色気」。私は女の子特有の「儚さ」「強さ」「色気」という要素を大事にしてます。普通のグラビアって、「元気」「爽やか」「セクシー」みたいな切り口で、可愛く or 格好良くってイメージで撮られることが多いんですけど、可愛さや格好よさだけじゃ女の子の魅力って伝えきれないと思うんです普段私たちがグラビアを目にするのは、その大半が青年誌や少年誌で、いわゆる男性に向けて作られている雑誌ばかりだというのは示唆的だろう。掲載される場所が男性に向けて作られているのだから、写真に求められる傾向は必然的に男性的なものになる。誤解を恐れずに言えば、露出は多ければ多いほどいいし、バストやヒップは大きければ大きいほどいいし、ポージングは過激であればあるほどいい…なんてことになる。しかしそれが誌面に登場する彼女たちの意向に沿っているかと問われれば、必ずしもそうではない。Photo via がるびあ~Girls Gravure~Photo via がるびあ~Girls Gravure~今も昔も、女性タレントにとって、グラビア活動は知名度を上げるための主な選択肢の一つだった。しかし男性的な価値観が大勢の世界に飛び込むことに、抵抗を感じる人もいるだろう。事実、撮影中にセクハラまがいな光景が広がる現場も珍しくないという。業界の構造を変えなければ、こうした事例はこれからも無くならないだろう。吉田さん:グラビアは卑猥なものじゃないんです。ディレクション次第で表現は変わります。もっとポジティブにグラビアをやる人が増えてくれればと思いますが、がるびあがそのきっかけになれれば嬉しいですNAMIさん:女性が道具として扱われるような撮影現場は変えていかないとダメ。個人的な思いも含めて、がるびあが、女の子が、自信を持って輝ける社会のきっかけになれればと思います▶︎オススメ記事・#2 フェイスブックに止められても、2人の若い女性が「1001枚のお尻の写真」を撮り集める“心温まる理由” 1,001 Fesses|GOOD ART GALLERY・「世界平和にはポルノが必要」と本気で考えたAVプロダクションによる、国際人権NGOのための作品とはAll photos by Rina Kuwahara unless otherwise stated.Text by Yuuki HondaーBe inspired!
2018年04月25日ここ最近、健康志向の上昇も相まって、あふれるほど売られている「健康食品」。似たようなものも多いし、成分表示を見ても何がなんだか分からないから、結局訳も分からず飲んだり食べたりしているという人、結構多いんじゃないだろうか。「もっとシンプルで体に良いものがあれば」。誰もが望むそんなわがままに応えてくれそうなのが、野菜や果物をその風味や栄養素を損なわずにパウダー化した「NICE n EASY(ナイスンイージー)」だ。「じゃあどの添加物を入れますか?」という業界の常識今回話を聞いたのは、WEBマーケティング会社を経営する起業家であり、件の粉、NICE n EASY(ナイスンイージー)の生みの親である清水 拓也(しみず たくや)さん。清水 拓也さん「WEBマーケティングをやっている会社がなんで食品?」ってよく聞かれるんですけど、ぼくは新卒で入った以前の職場で、店舗の企画や運営とか、手触りのあるものを作っていたアナログ人間なので、今回もそういったものを作りたいと思ったんですそうして始まった製品開発。苦労したのが、食品業界の常識である「添加物」の存在だった。製品開発の時に、充填・加工会社の方から当然のように「添加物は何を混ぜる?」って聞かれて、「そもそもそういう前提なのか」と驚いたんです。ここは誤解してほしくないんですが、添加物=悪だとは考えていません。NICE n EASYにもパウダー化に欠かせなかった食物繊維のセルロースという添加物が入っています私たちがいま口にしているものの大半には、何かしらの添加物(ここでは食材を加工・保存する際に加えるものとする)が含まれている。保存や風味・味付けなど、添加物が使用される理由はさまざまだ。たとえば豆腐を作るために欠かせない「にがり」など、もはや添加物なしの食生活は成り立たないと言っていい。清水さんが添加物を極力使わない理由は敵視ではなく、彼の信念からくるものだった。また、前職でさまざまな健康食品の企画に携わっていた際に、業界の姿勢に疑問をいだく瞬間があったという清水さん。この点については、何らかの方法で別解を提示したいという。あの時は製品の売り方や儲け方の話ばかりしていた気がします。ビジネスである以上、利益は出さないといけないんですけど、「先にそこの話をするの?」と思っていました。まず大事なのは、多くの人の「健康になりたい」とか、「体にいい生活を送りたい」という願いに応えられるような製品を作ること。そうじゃないかと思うんです「これって素材そのものなんですよね」。圧倒的な選択肢が生み出す無限の可能性NICE n EASYの一番面白いところって、自由なところなんですよ。何に振りかけてもいい、混ぜてもいい、溶かしてもいい。素材そのものみたいなものなので、ここがゼロ地点なんです「ENJI」を水に溶かす様子NICE n EASY自体の味や色味は、原料である野菜と果物そのものからきているため、余計な雑味はなく、人工ではない自然な色合いをそのまま生かすことができる。今人気なのは、「ヨーグルトや豆乳に加える」使い方。他にもプロテインに混ぜたり、サフランのように色味や風味付けのための調味料として使う人もいるそうだ。粉という形が圧倒的な選択肢を生み、使い手の想像力をかき立ててくれる。シンプルで使い方も簡単。だからこそ、「そういう使い方があるのか!」ってぼくが気づかされることもよくあります。買ってくれた方にはいろんな可能性を試してほしいですね未完成だからこそ。NICE n EASYが業界に革命を起こすべく理由前述したクラウドファンディングの支持者に製品を届け終えた今、「NICE n EASYはようやくスタートラインに立てたかどうか。まだまだ余白があって未完成品なんです」と清水さんはいう。「種類は増やしたいし、もっと水に溶けやすいようにしたい」と課題を口にする。まだ資本力が無いブランドなので、受け手が求めるものを、受け手のいろんな意見を聞きながら、少しずつ開発していくのがいいかなと思っています。そういう意見とか感想って作られたものではなく生の声だから、ポジティブなものでもネガティブなものでも嬉しいんです。「ENJI」と「MOEGI」のパッケージには商品番号が印字されているんですが、それぞれ「001」と「002」の3桁。まだまだ先は長い(笑)「MOEGI」を使う清水さん消費者の声を取り入れる余白を残した製品を世に出すという視点は、完璧な製品を世界に送り出そうとしてきた多くの日本ブランドには無かった盲点かもしれない。もはや利便性や快適性の追求は天井を打ちつつある。完成品を広告して売るのではなく、あえて余白を残した未完成品を、受け手の声とともに成長させていく。それが清水さんが目指すブランドの形だ。ストイックじゃなくてもいい。NICE n EASY的ゆるい健康生活のススメ「不健康がいい」なんてそんな奇特な人はなかなか見かけないから、健康でいたいという思いは誰もが持つ共通項だろう。しかしアルコールに溺れたい日もあれば、食欲に身を任せてしまう日もあるから、健康というのは難しい。そんな私たちに、NICE n EASYは手を差し伸べてくれる。その名に込められた思いとともに。NICE n EASYという名前は、体にNICEなものをEASYに摂ろうという意味が込めてあるんです。個人的には「健康」という概念に対して、もう少し気楽に考えてもいいと思っています。「これは食べちゃダメだ」とか、「1日これぐらい食べましょう」とか、そういうのってしんどいですよね。だからぼくは日々を楽しみつつ、その上で体にいいものを摂っていこうよってことを、NICE n EASYを通して伝えたいんです心機一転のこの春から、あなただけの一服でサクッとリフレッシュなんて、NICE n EASY的ゆるい健康生活のススメ、悪くない選択肢じゃないだろうか。▶︎オススメ記事・p.17 「1日に不足する野菜を10秒チャージ」。手軽に栄養補給できる社会派パウダー「NICE n EASY」。|『GOOD GOODS CATALOG』・19店目:日本初上陸。増粘剤や安定剤など“余計なもの”を一切入れない、超オーガニックアイスクリーム Three Twins Ice Cream| フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』All photos by Jun HirayamaText by Yuuki HondaLocation provided by THE LOCAL COFFEE STANDーBe inspired!
2018年03月29日「なんか身体がだるい」「生理痛がつらい」。そんなときに手に取る薬だけど、ちょっと待ってほしい。それは本当に、あなたの生活を改善してくれるものだろうか。3月3日に台湾で店舗をプレオープンするスタートアップ、「DAYLILY(デイリリー)」が提案するのは、天然の滋養で身体を整える、漢方のあるライフスタイル。病気になってから対処するのではなく、病気にならないように体質を改善していこうという試みは、あなたが持つ根本的な病因を解決してくれるかもしれない。Top photo by Jun HirayamaText by Yuuki Honda ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!17店目:一杯のお茶から人と地球の健康と未来を考える、GINZA SIXのLUVOND TEA SALON | フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』 フェアトレード、ダイレクトトレード、オーガニック、ベジタリアン、ビーガン、ゼロウェイスト、昆虫食、未来食…。東京の街に日々増えていく、お腹をただ満たすだけではない...
2018年01月24日今から半世紀前に計画された「石木ダム建設計画」が本格化している。長崎県と同県佐世保市が1962年から推し進めるこの共同事業は、ダム建設に際して住居を追われる地域住民の反対運動もあり、長年停滞したままだった。(参照元:毎日新聞)しかし、2013年に国が建設計画を事業認定*1したことから自体が急変。地域住民の財産を法の下に強制収容できるようになった長崎県側が事業を加速。2015年には実際に一部農地が強制収容を受けた。 ダム建設の主な理由として挙げられているのが、佐世保市の「水源確保」と地域一帯の「洪水防止」である。だが計画立案当時から半世紀が経ち、周辺の環境は大きく変わった。計画自体の意義に疑問を投げかける声も上がっている。建設費用538億円のダムが本当に必要なのか。シンプルに両者の意見を同時に聞いてみたい。そう考えた長崎県民、NGO、企業、そして著名人が参加し、長崎県に対して公開討論会の開催を訴えるための「#いしきをかえよう」*2プロジェクトが動き始めている。(参照元:佐世保市水道局, 長崎県庁)(*1)公共性の高い事業であることを認めること(*2)いしき=石木=意識ダムの建設予定地は、長崎県川棚町に流れる川棚川の小さな支流「石木川」。夏には蛍が飛び交う石木川の流域は、川棚川の11%。ここに縦55メートル幅234メートルのダムを建てようというのが、石木ダム建設計画の概要である。計画した当時は建設理由や需要も理にかなっていたものの、時を経てその有用性が疑問視されているのが実情だ。「100年に1度の洪水がいつ起こるかは分からない」「ダムを造らないと今後水が足りなくなる」という建設賛成派と、「流域11%の石木川にダムを建設しても効果は薄い」「人口が減っているのに水の需要が上がるだろうか」という反対派が存在しているが、問題なのは建設の可否だけではない。実はこのダム建設計画、当事者となる長崎県民の理解がほとんど進んでいないという。#いしきをかえようプロジェクトを支援するアウトドアブランド、「パタゴニア」が行ったアンケートを受けた長崎県民の2人に1人が、計画のことを「よくわからない」、約8割が「県の説明が不十分」だと回答している。(参照元:patagonia_jp)その建設費用の多くに長崎県民の税金が投入される石木ダム建設。公共の福祉、つまりそこに住む人々にとって有意義な開発を担う公共事業の内情としては、いささか不安が残る結果だ。そんな現状のなかでも建設は進みつつあり、反対運動を続ける地域住民と長崎県側の緊張関係は日ごとに不安定さを増している。このままではお互いにとって不幸な結果になりかねない。※動画が見られない方はこちらそこで#いしきをかえようプロジェクトは、長崎県に公開討論会の開催を訴えるための署名活動を始めた。俳優の伊勢谷友介氏、音楽家の坂本龍一氏を始め、各界の著名人が賛同者として支援を表明している。建設賛成派と反対派の亀裂を広げるのではなく、あくまで対話の場を求めるというこのプロジェクト。単純な反対運動ではなく、ダムが本当に必要なのかどうかをみんなで考えるための活動とあって、少しずつ石木ダム建設問題の存在が当事者の外にも知られつつある。前々からパタゴニア辻井さんが聞かせてくれていた石木ダムの話。「そんなこと、ほんとにあるの?」ということがほんとにあるそうで。何の話?と思った方はHP覗いてみてね、とってもわかりやすい説明が。そしてサイトかっこいいいしきをかえよう pic.twitter.com/dvzWaGBM7G— 鎌田 安里紗 (@arisa_kamada) November 2, 2017本当に必要?未来に残すべきもの?#いしきをかえよう #ダム #環境問題 Spinna_B-ILL (@Spinna_B) November 2, 2017石木ダム水没予定地の人たちの粘り強いダム反対運動を支援する輪は、川棚町民、長崎県民はもとより、全国に広がっています。#いしきをかえよう : 石木川まもり隊 八ッ場あしたの会 (@yambatomorrow) November 3, 2017 ダム建設予定地では、家屋移転対象(ダム建設が実施された場合水の底に沈む家屋)である13世帯53人が今も日々を営む。長崎県には今一度、ダム建設のメリットとデメリットを天秤にかけた上での判断を期待したい。#いしきをかえよう実行委員会によるキャンペーンポスターPhoto by #いしきをかえようそもそもこの問題は対岸の火事ではなく、日本に住む上では避けては通れないものである。日本は世界的に見ても自然災害が発生しやすい国であり、近年も水害が多大な被害を各地域にもたらしている。直近では茨城県を常総市を中心に大きな被害をもたらした鬼怒川の氾濫や、広島市北部を襲った大規模な土砂災害が思い浮かぶだろうか。(参照元:国土技術研究センター, 国土交通省)日本にとって、水害をいかに防止するかは積年の課題なのである。そのためのダムでもあるが、その有用性を巡って騒動になる建設計画は後を絶たない。反対運動もあり最終的には着工されなかった熊本県の川辺川ダムや、逆に反対運動が行われながらも現在完成間近である群馬県の八ッ場ダムなど、全国に問題の火種は燻る。 今年も年末に向けて、忙しさは増してゆくばかりだ。今日のできごとを振り返る余裕もないそんな日常のなかで、何か大切なものを見逃してはいないだろうか。いつの間にかあなたの大切な何かが変わってしまわないように、立ち止まり考えてみよう。意識を変えよう。無関心でいられるのは、今だけかもしれない。Cover photo by Kees StreefkerkText by Yuuki HondaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!54杯目:「セックスのこと、教えて」。担当医も教えてくれない、病気や障害を持つ人の“性教育”を話す場を作る若者 #ChronicSex|「丼」じゃなくて「#」で読み解く、現代社会 慢性的な疾患、あるいは生まれつき障害を抱えた人たちが、どのようにセックスと向き合っているか考えたことはあるだろうか?当事者としてかつてセックスライフのあり方に悩みを持...
2017年11月22日英国サッカーリーグ4部に所属する「Forest Green Rovers」(フォレスト・グリーン・ローバーズ)。彼らのユニークな試みが注目を集めている。ピッチ外の、ちょっと変わった理由で。彼らのホームスタジアムである「New Lawn」(ニュー・ローン)で販売される食品は、一切動物由来のものはなし。つまりビーガン食。ワインやビールまでビーガンスタイルの製品で、選手が試合前に食べる食事もビーガン食。スタジアム内は菜食主義が徹底されている。また、世界初の太陽光発電式芝刈り機などを導入しつつ、ほぼ100%木製の新スタジアムの建設が現在進行中。この新スタジアムのピッチは集められた雨水で育てられ、運営に使用する電力の一部は、スタンドの屋根に設置されたソーラーパネルでまかなわれるという。こんなスタジアム、もといチームは世界中にここしかない。実際、ビーガンとアスリートの相性っていいの?「そもそもビーガンってなに?」という話だが、完全な菜食主義で、植物性食品しか食べない。卵、乳製品、はちみつも動物性なのでNG。心身の健康に必須のたんぱく質は、穀類や豆類などから摂取する。倫理的、先天的な体質、健康のためなど、ビーガンになる理由は様々だが、最もポピュラーなのがその人の信条だろう。アスリートは「肉食」というイメージがあるかもしれないが、実は環境への配慮や動物愛護の観点からビーガンになる選手は多い。それには、食肉を生産するために家畜のエサとなる穀類も生産しなければならないことや、家畜が放出する二酸化炭素やメタンガスなどが引き起こす環境破壊が関係している。冒頭に紹介したForest Green Rovers FCは、そんなビーガンの精神をスタジアムの建設にまで取り入れている。チーム内にビーガンの精神を持ち込んだ現会長Dale Vince氏は、グリーンエネルギーを推進する「Ecotricity」社の創業者であり、自身もビーガンだ。Photo by Nickビーガン化で、見事「5部リーグ」から「4部リーグ」へ昇格彼が会長に就任した2010年以降、徐々にビーガン化が進められたチーム。「赤身肉は消化に悪い」と肉がメニューから外れ、魚、乳製品と順に姿を消し、今は完全なビーガン食へ移行済み。一部反発もあったというがその効果は確かだった。所属選手たちはケガが減るなどの効果を実感しつつ、長年さまよっていた5部リーグを卒業し、昨年見事に4部リーグへの昇格を勝ち取った。その徹底ぶりはサポーターに販売される食品にも及んだ。今では肉の代替品と呼ばれるクォーンや、きのこを材料に作られたパイなどがラインナップの主役である。これらビーガンメニューは好評で、売り上げは以前の4倍に伸びたという(参照元:Forest Green Rovers FC ①, ②, Daily Mail)。このようにチーム内外でビーガンの効果を実感しつつ、彼らは今日も戦っている。意外に高い、世界のアスリートの「ビーガン率」「英国4部って言ってもアマチュアだろ?」と思った方もいるかもしれないが、世界のトップアスリートにもビーガンは珍しくない。例えば、五輪4連覇を果たした陸上競技の金字塔カール・ルイス、ウルトラマラソン*1のレジェンドであるスコット・ジュレク、プロボクサーでマニー・パッキャオのライバルであったティモシー・ブラッドリーなど、枚挙にいとまがないのだ。さらにいえば、筋肉の塊みたいなボディビルダーにもビーガンは少なくない。(だが「この身体、ビーガン食でできてます」と言われて最初から信じる人はいないだろう)もはや現代のアスリートにとって、ビーガン食はポピュラーな選択肢の一つなのである。(*1)フルマラソン越えの極限レース。24時間走などの総称写真左:ティモシー・ブラッドリーPhoto by Ver en vivo En Directo“ゆるいビーガン”という選択肢もあります。ヨーロッパでは当たり前になりつつあるビーガン対応の食品表記や、レストランでのビーガンメニューの提供など、ビーガンへの理解度に関して遅れ気味の日本。ただ改善の動きも見られる。NPO法人ベジプロジェクトジャパンは、ビーガンの基準を満たした食品や料理を提供するレストランへの「ベジタリアン・ビーガン認証マーク」の提供や、京都大学をはじめとする各大学とのビーガン食連携事業など実践的な活動を行っている(参照元:Vege Project Japan)。また、個人ではじめられる活動もある。“ゆるいビーガン”という選択肢、「ミートフリーマンデー」だ。元ビートルズのポール・マッカートニーが提唱したこのムーブメントは、オノ・ヨーコなど数々の賛同者の助けも借りて、現在世界の約40カ国へ広がっている。その名の通り、「月曜日は肉をやめよう」というシンプルなこの試み。ビーガンへの理解や実践へのとっかかりにはもってこいだ。写真右:ポール・マッカートニーPhoto by Jimmy Baikovicius私たちが毎日何気なく行っている“食べる”という行為。身近であるがゆえに、何を食べているのか、どのようにして私たちの手元に届いているのか、無頓着になりがちだ。そこで、週に一度のゆるいビーガンを選択することで、定期的に地球環境や自身の健康について考える機会を作ってもいいのではないか。食生活の見直しから世界を考え、自己改革を促す。大げさに思えるだろうが、今回紹介したアスリートたちは、それぞれのきっかけから菜食へ舵を切ったことで、世界のトップランナーへ名乗りをあげた。実はあなたのきっかけも、すぐそこにあるのかもしれない。All photos by Forest Green Rovers Football ClubCover photo by kennysarmyText by Yuuki Honda ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!8店目:目指すは“サスティナブルなファストフード”。中目黒のファラフェルスタンド、Ballon。| フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』 フェアトレード、ダイレクトトレード、オーガニック、ベジタリアン、ビーガン、ゼロウェイスト、昆虫食、未来食…。東京の街に日々増えていく、お腹をただ満たすだけではない「思想の詰まっ...
2017年10月29日