これまでに寿命に関連する要因は数多く発見されていますが、中でも特に重要なのが、「酸化」「炎症」「糖化」という要因です。
酸化
「酸化」とは、いわば体のサビ。鉄でできたものがサビて赤くなり、ボロボロになった様子を思い出してください。
私たちの体の中でも同じようなことが起こっています。サビの元となる物質が作られるのは意外なことに細胞の中。
細胞が活動するためにエネルギーを作る際、その副産物として「活性酸素」という物質が作られます。この活性酸素は周囲の物質をサビつかせる力が非常に強く、遺伝子や組織を次々と傷つけてしまいます。
この活性酸素を消すために必要なのが、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用を持つ栄養素。
これらの物質が不足すると、活性酸素は体の中でいつまでも暴れ回ります。
炎症
「炎症」はいわば体内の火事。怪我をしたところにばい菌が入り、赤く腫れて膿んでしまったという経験は、皆さん一度はあると思います。
このように、炎症は体内に入った異物を除去する生体の防御反応であり、現実に火事が起こった跡に建物の残骸が残るように、炎症が起こった後にはダメージを受けた組織がその場所に残ります。