2018年8月24日 16:00
糖尿病引き起こす「脂肪肝」の恐怖…予防にベストな運動法を伝授
「検査の結果、50歳以上の閉経後のヤセた女性群では、筋力低下がみられ、筋肉量も少なく、いわゆる“サルコペニア”と診断される方が多かったのです。サルコペニアはお年寄りの転倒や骨折の原因となるもので、近年注目されているフレイル(虚弱)の特徴の一つです。彼女たちのうち、糖尿病予備群の割合はじつに37%に上っていて、これは同年代の標準体重の女性の17%に比べてかなり高い数値でした。さらに、若い女性にも同様の状態になっている方が少なからずいました。日焼けしたくないからと外を歩かない、日光を浴びないので骨量が少なく、骨粗しょう症になっている例さえあったのです。ヤセ願望の女性が炭水化物を取らない一方、彼女たちの体内では筋肉が運動のエネルギー源として欠かせないブドウ糖を作るため、結果自らの筋肉のタンパク質を分解することになり、筋量が低下します。これに脂肪分の多い食事が相乗的に悪影響を及ぼし、脂肪肝・脂肪筋になっていることが判明したのです」
体内に取り込んだ栄養素の量が消費量を上回っていると、本来はそれほど多くの脂質を蓄えることのない肝臓や骨格筋にも余剰に脂質がたまってしまう。この状態が脂肪肝・脂肪筋だ。