2019年2月27日 11:00
無理やり病院へはNG、経験者語る「母に認知症の疑いが…」
そして、配偶者の存在は特に重要だという。
「夫婦は当然、相手を大事に思う気持ちが強いもの。元気なほうが『最近、調子がよくないんだが、一緒に病院に行かないか?』と誘って一緒に行くという成功例はよく聞きます」(松下さん)
なるほど。「父を説得してみる」のはいいかもしれない。ともあれ、お2人に相談し、胸のうちを話したことで、何より心がすっきりした。こうした電話相談などのサービスを積極的に利用するのはいいことだと実感できた。
そして、今月某日――。
「お医者さんにMCIと言われたよ」と、母から連絡がきた。
「家族の会」で話を聞いた後、父に相談したところ、父も母の変化に心当たりがあったそうだ。そこで、私が専門医を探し、父が母を誘って2人で受診することになった。その結果。母はMCIと診断された。当初、母は落ち込んでいた様子だったそうだが、私がすぐに帰省して「MCIは改善が期待できる」と説明し、「一緒に向き合っていこう」と話したことで、前向きな姿勢も見せてくれるようになった。今後についてだが、まずは通院での治療を継続することが重要なのは言うまでもない。そのうえで、担当医の説明や取材で得た情報を参考にして、取り組むべき課題を簡単にまとめてみた。