2024年3月11日 10:10
「元気なころを知っているからこそつらい…」認知症で少しずつ変わっていく家族を介護して【体験談】
母方の伯父(母の兄)が認知症になり、介護が必要な状態になりました。メディアなどで認知症という言葉は知っていましたが、見るのとやるのとでは大違いでした。認知症は進んでも伯父の体は元気で、介護には気力に加えて体力も必要だということを、身をもって知った私の体験談です。
少しずつおかしくなっていく伯父
最初に伯父の異変を感じたのは、会話の中で少しずつズレが生じてきたときです。質問に対する答えが要領を得ておらず、求めた回答が得られません。ただ、伯父はもともと口数の多い人ではなかったので、そのときはさほど気にもならず、そのまま時間がたちました。
しかし、会話のキャッチボールができないことが増えるにつれ、認知症の疑いは強くなりました。正常に会話ができる時間と、そうでない時間のバランスが変わってきて、「おかしいな」と感じることが増えたのです。
病院へ連れ出すのもひと苦労
伯父は頑固で、病院に行くのを嫌う人でした。心療内科などに連れて行くのは簡単ではなく、なかなか病院に行く話は切り出せませんでした。そうしているうちに少しずつ言葉や行動が乱暴になり、怒鳴り散らす場面が増えてきました。
暴れ出すとひとりで押さえるのも難しいため、介護士さんに相談することに。