ビューティ情報『全国に広がる!中学生ピロリ菌検査の推進派&慎重派の言い分』

2019年3月28日 06:00

全国に広がる!中学生ピロリ菌検査の推進派&慎重派の言い分

それなのに、医学的見地を軽視して、自治体主導で急速に広がっているのが問題だと考えています」

また、原土井病院内科医で、医学博士の酒井健司さんもこう語る。

「現在、成人を対象に、ピロリ菌検査を含む胃がんリスク検診グループと、従来の方法での胃がん検診グループを比較する試験が進行中の段階です。つまり、いまだ安全性や効果について『成人を対象に実際に試して検証している段階』。だから、成人ですら任意型の自費検診なんです。そんななか、中学生に検査・除菌するリスクのほうが大きいかもしれません。生徒への検査の説明が十分になされない場合も少なくないでしょう。1次検査で『陽性』だっただけなのに、『自分はがんだ』と愕然としたり、絶望したりする生徒も、出てしまうおそれもあります」

昨年11月、日本小児栄養消化器肝臓学会は、症状のない15歳以下の子どもに、胃がん予防のためのピロリ菌の検査や除菌を行わないように提案するガイドラインを発表した。

このガイドラインでは、除菌による胃がん予防効果は40~49歳では93~98%、40歳未満ではほぼ100%というデータを基に、成人に対する検査で問題ないとしている。
また、除菌によってアレルギー疾患の発症リスクが高まる「負の効果」

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