2019年11月7日 15:50
動脈硬化にも…医師が指摘する「果汁100%ジュース」の落とし穴
「たとえ果汁100%のジュースであっても、1日に何杯も飲んでいると糖分の取りすぎを招きます。果物には果糖をはじめ、ブドウ糖、ショ糖などの糖分が含まれており、それはジュースに加工した場合も同様です」
体によいというイメージがあり、手軽に取れることから、毎日飲んでいるという人も多い。
「果糖は本来、血糖値を上げにくく、満腹感を感じさせないもの。さらに甘いため、ジュースになるとついゴクゴクといくらでも飲めてしまいます。じつは、これこそが果汁ジュースの落とし穴なのです」
通常、果糖は小腸で代謝される。そのため、ゆっくりと糖が分解されて、血糖値を上げず、インスリンの分泌も抑えられる。ところが、一度に大量の果糖を摂取すると、小腸では十分に処理しきれずに肝臓へ流れこみ、肝臓に負担をかけてしまう。これを慢性的に繰り返していると脂肪肝の原因にもなるという。
では、果物自体も健康を害するリスクをはらんでいるということなのだろうか。
「たしかに果物にも果糖は含まれていますが、1個当たりの果糖含有量を見るとたいしたことはありません。たとえば、みかん1個を搾ったところでせいぜい果汁は数十ml程度です。