古村比呂 がんになったからこそ「今度は私が誰かの支えに!」
発足以来、再発治療を続けながらも会を継続してきた。
「もう5年近く続いています。こんな状態になるんですよって、私の脚を見てもらったり、触り合ったりして情報交換をしています。予防のために訪れる方もいますし、形成外科手術を受けて、その体験を報告するためにまた来てくださる方もいます」
そして、「何かもっとできることを」という思いが強くなり、この10月には一般社団法人「HIRAKU 人にやさしいプロジェクト」を立ち上げた。資生堂の協力を得て、脱毛時のメークアップ講座を開いたり、下着ブランドのピーチ・ジョンと一緒に、術後の体にやさしいランジェリーのプロデュースをしたりと、活動は幅広い。
「講演などで地方へ赴いたとき、『私もリンパ浮腫なんです』とお声をかけてくださった方がいたのですが、『この後でゆっくりお話ししましょう』と言いたいのに、すぐ帰京しなければならなかったりして。これからは全国を巡り、心の交流の場を少しでも作っていけたらと思っているんです」
3人の息子たちに支えられた古村さんが、今考える未来、それは、今度は自分が誰かを支える存在になるということ。
「私はもう大丈夫。
息子たちにも『これからは自分の人生を悔いなく歩んでね』と伝えているんです」
「女性自身」2019年12月24日号 掲載