ハーバード大学教授伝授!凝り固まった呼吸筋ほぐす「4・8呼吸法」
横隔膜をゆっくり動かすと自律神経のうち副交感神経が優位になり、全身の毛細血管が緩み、細胞呼吸が行いやすい状態となります」(根来先生・以下同)
ところが、猫背など姿勢が悪い状態がクセになると、胸で小さく呼吸する胸式呼吸になり、呼吸筋が硬くなり、呼吸の効率が悪くなる。すると、体の隅々の細胞で細胞呼吸が十分できなくなり“隠れ酸欠”の状態に陥ってしまうという。細胞の呼吸不足は自律神経の乱れにつながってしまう。
根来先生が呼吸に注目するようになったのは、生活習慣病に悩む患者さんの診療にあたっているとき、その多くが睡眠不足に悩んでいたことに気づいたことがきっかけだという。
「良質な睡眠を毎晩とれている人がとにかく少なかったのです。そして、その患者さんたちに共通していたのは、みなさん呼吸が浅かったという点。呼吸が浅いと、緊張状態が続くので熟睡しにくくなるのです。睡眠不足は免疫力の低下を招き、かぜをひきやすくなるだけでなく、高血圧や動脈硬化をはじめ、あらゆる体の不調にも関連します。
そのためにも、しなやかな呼吸筋を維持することはとても大切です」
そこで先生が推奨するのが、“呼吸筋ほぐし”。これは意識的に深い呼吸をすることで、呼吸筋を動かすものだ。