心理学科教授「新型コロナで怖い夢を見る人が増えている理由」
いつも同じところで目が覚めて飛び起きるという、いわゆるPTSD(心的外傷後ストレス障害)性の悪夢。これは、毎回同じシーンがリプレーされるものです」
もう1つは、Aさんのように日常生活のなかで、何らかのストレスを感じているときに見るケース。
「仕事上の悩みや人間関係のトラブル。そして健康不安、法律上の事案など、その問題が克服されていないうちは、それが悪夢となって再現されることがあります。これは、“特発性の悪夢”といって、PTSD性の悪夢とは違い、テーマは共通していても、いつも同じストーリーでは出てきません」
過去に松田さんは、国内外の高校生から高齢者(65歳以上)まで約800人を対象に、悪夢に関する聞取り調査を行っている。そこで出てきた頻出語は、「逃げる」「殺す」「死ぬ」「亡くなる」「落ちる」「飛び降りる」といったもの。これらのワードは世界的にも同じで、世代も問わずほとんど共通しているのだそう。
「女性自身」2020年6月2日号 掲載