ビューティ情報『がんになった医師が語る本音「安易な励ましに傷つくことも」』

がんになった医師が語る本音「安易な励ましに傷つくことも」

がん患者や家族のために、何かメッセージを残したいーー。そんな思いから、本誌の質問にも一般論ではなく、医師で患者、そして父で夫でもある大橋さんの“がん患者としての本音”をぶつけてくれた。

【Q1】がん告知以降、夫がひどく落ち込んでいます。先生はどうやって立ち直ったのですか?

【A】治療法があるから、希望が持てています

がん患者がヘコむタイミングは主に「告知・再発(転移)・治療ができなくなる」の3回だと思っています。

私の場合、自宅で大量の消化管出血があったので、その時点でがんを覚悟しました。だから告知はショックでしたが、予想どおりという感じ。むしろ術後の病理検査で、自分のがんの悪性度が高いと知ったときのほうがきつかった。さらなる絶望は、肝臓への転移がわかったとき。
でもへこんだのは1週間くらいです。どんなにへこんでも、治療の手立てがあれば希望になり“しぶとく生きてやる”と捉えられました。次の「治療ができない」宣告を受けたら、転移のときより落ち込むでしょう。けれど、いずれ受け入れると思います。

私はあきらめと切り替えが早いんです。食べることが大好きでしたが、ジストのせいで食べられなくなった。

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