2021年8月25日 11:00
50代以上の女性は要注意!巣ごもりが「変形性膝関節症」引き起こす
「コロナ太り」も変形性ひざ関節症の大きな原因だという。体重が重ければ、当然それだけひざの負担が大きくなる。また、運動不足で筋肉量が減ると、その分、ひざへの負担が大きくなってしまうのだ。
年を取るのは誰しも避けようがない。しかし、体重を減らしたり、運動不足を解消したりすることで、変形性ひざ関節症を予防することは十分可能だと、黒澤先生は指摘する。
「これまでひざ痛の患者さんには、安静が勧められていましたが、それは大きな間違い。動かないでいると、ひざ周辺の筋肉や靭帯が衰えてしまいます。安静にして鎮痛剤を使えばひざ痛は一時的に治まりますが、筋肉や靭帯が衰えているところで、ひざを以前と同じように使うと、痛みがぶりかえしてしまうだけ。
ひざ痛の解消には、むしろ適度な運動こそが必要なのです」
変形性ひざ関節症の患者のうち、手術が必要な重症の患者は年間約7万人。残りの99%以上の人は、温熱やリハビリ、運動などの保存療法で症状がよくなっているといい、実際、国際関節症学会では、「薬を用いない治療を中心にして、薬の治療は補助的に用いる」ことをまず第一に推奨している。特に同学会が勧めている運動療法が次の3つだ。