最新論文が警鐘「砂糖とりすぎで精神疾患リスクが高まる可能性」
「砂糖類が多量に入った清涼飲料水や、塩分や脂質が多いジャンクフードを摂取し続けている人は、脳の記憶力や抑うつのコントロールにも関係している “海馬”が萎縮するという研究結果があります」
こう話すのは、アメリカ在住の医師で、海外の論文に精通している大西睦子さん。
「これは、オーストラリアのディーキン大学が調査したもので、’01年時点で60~64歳の255人を対象に追跡したものです。その研究によると、日常的に清涼飲料水やジャンクフードを摂取している人は、4年後には左の海馬が平均約52.6立方ミリメートル縮み、逆に野菜や魚など健康的な食事をとっている人は、平均約45.7立方ミリメートル大きくなっていたのです」
砂糖を多量に摂取し続けると、うつや認知症のリスクが上がる可能性があるということだ。とはいえ、忙しい朝などは、ついつい菓子パンで朝食を済ませてしまうという女性も多いだろう。
1日あたり何グラム程度の砂糖なら、精神疾患のリスクにつながらないのか。
「残念ながら、まだはっきりした研究結果は出ていませんが、マウスの研究では1日2回の5%の砂糖水(一般的な清涼飲料水に含まれる砂糖の量)