4月初旬、時季外れの“猛暑”に包まれた日本列島。強い日差しや高温多湿の環境が体調に与える影響には、十分な警戒が必要だ――。
急激な気温上昇が私たちの体にもたらすトラブルで忘れてはいけないのが、熱中症のリスク。
「体が気温に慣れるまでに3日はかかるといわれていますが、春は寒暖差が激しく、どうしても温度変化に追いつきません。そのため、気温が上がってもうまく発汗することができず、体に熱がこもって熱中症になりやすいのです」
そう話すのは、さがみ生協病院の医師・牛山元美先生。
この季節、突如高温になる日があるかと思えば、前日より10度近く気温が下がり、肌寒さを覚えるようなことも。
こうした“寒暖差がもたらす熱中症”で多く見られるのが、ガーデニングや家庭菜園をしている最中に起こるケースだと牛山先生は話す。
「午前中はそれほど暑くなくても、午後になると気温がぐんぐん上がる日があります。
『今日はそれほど暑くない』と油断して、水分を十分に取らずに屋外で作業をしていると、たちまち熱中症になってしまいます」
さらに、コロナ禍でのマスク生活も熱中症リスクを高める要因だという。
「マスクを着けていると、熱が顔のまわりにこもりやすい。