小泉今日子も心配――孤独死する女性の約半数が65歳未満!
■助けを求めて玄関先で倒れている人が多い
鷹田さんは、孤独死現場で目にした過酷な光景を、こう語る。
「死因の多くは、男女共通で心筋梗塞や脳梗塞などの突然死です。苦しくなって誰かに助けを求めに行こうとしたのか、玄関先で力尽きて倒れている方が多い。土間に頭を打ちつけて流血し、その血が玄関ドアの隙間から流れ出て、ご近所の方が気づかれるというケースもありました」
悲惨なのは、浴室での突然死。
「浴室は暖かいですから、すぐにご遺体が腐乱して、どろどろになってしまいます。近所からものすごい腐乱臭がすると通報されて、発見に至るというケースも少なくありません」
孤独死の4割が3日以内に発見される一方で、15日以上経過して発見される割合も3割を超える。
こうした孤独死リスクにさらされているのは、「単身者だけではない」と警鐘を鳴らすのは、司法書士で、『あなたが独りで倒れて困ること30』(ポプラ新書)などの著書もある太田垣章子さん。こう続ける。
「夫や妻がいても、夫婦同時に死ねませんから、いずれどちらかが“おひとり様”になります」
国勢調査のデータでは、孤独死予備軍となりかねない単身世帯や夫婦のみ世帯が2020年で6割近くまで増加している。