ビューティ情報『“冠攣縮性狭心症”で心肺停止 医療ライターが体験した「ブレーカーがバチッと落ちたような“無”の世界」』

“冠攣縮性狭心症”で心肺停止 医療ライターが体験した「ブレーカーがバチッと落ちたような“無”の世界」

そして訪れた、あの日。浜松町駅手前にて車内で倒れて心肺停止となった熊本さんに対し、駆けつけた駅員がAED(自動体外式除細動器)を4回作動させても心拍は戻らず、20分後に救急隊が到着して、都内の救命救急センターのICUに搬送された。

もちろん熊本さん自身には、この間の記憶はまったくない。

「車内で居合わせた“バイスタンダー”の方々の命のリレーや駅員さんの心臓マッサージなどがなければ、私はそのまま死んでいた可能性が高い。もっと言えば、あのとき独り暮らしの家で倒れていたら、私は確実に孤独死して腐乱死体になっていたでしょう」

心肺停止から50分後、熊本さんの心臓は人工心肺とつながり、一命を取り留めた後に、「冠攣縮性狭心症」と診断された。

ICUに入って2週間後には人工心肺が外され、次に「皮下植え込み型除細動器(S-ICD)」を左脇に付ける手術が行われた。「すると、脳への酸素が滞ったダメージによる意識混乱で、看護師さんに暴言を吐いたり、車いすで脱走を試みたりして、鍵付きのベルトでベッドに拘束されました」

同時期に、失語や記憶障害など社会的行動に支障をきたす「高次脳機能障害」状態であることも判明し、12月27日にリハビリ病院へと移った。

関連記事
新着ビューティまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.