2022年6月22日 18:00
健康の鍵は「口の中」にあり!健康寿命を延ばす「オーラルフレイル」とは?
という言葉もあるように、実は口腔機能の衰えは老化のサイン。
オーラルフレイルの症状が悪化すると、歯周病や低栄養、感染症や誤嚥性肺炎、さらには認知症のリスクまで高まることが明らかとなっている。
つまり、口腔機能の低下は全身の健康損失に繋がっているのだ。
オーラルフレイルと密接な関わりをもつ「唾液」の分泌
口腔の健康を保つために意識してほしいと斎藤先生が言うのが、「唾液」。
唾液には抗菌作用、粘膜保護作用、消化作用、成長因子増加など全身の機能を維持するために欠かせないさまざまな役割がある。
しかし、加齢に伴って唾液の分泌量は低下。米国歯科医師会誌によると、65歳以上になると3人に1人(人口の17〜29%)が唾液分泌障害=ドライマウスの症状を抱えているのが現状だ。
また、日本でも「口腔内が常時乾燥していると感じる人」は、年代が上がるほど増加傾向にあると斎藤先生は言う。
その理由の一つとして、加齢とともに酸化ストレス(活性酸素の量に対して抗酸化力が少ない状態)が蓄積することが分かっており、酸化ストレスが高いと唾液分泌量が少ないことが報告されている。
また、唾液腺は交感神経と副交感神経に支配されているため、ストレスが高いと交感神経が優位になり、唾液分泌が抑制されてしまうことが分かっている。