他の避妊法より失敗率は高いのに日本がコンドーム偏重である背景
中絶費用を払おうと、出産させて一生面倒を見ようとも、女性選手が得られるかもしれなかった成績やキャリアを得ることはできず、そんなことでは責任を取れない、というのがわかりやすいでしょうか。それほどのことではない、というなら女性の人生はそれほどのものではない、と考えていることに他なりません」
女性が自らできる避妊法として、ピルの服用が上げられますが、前述国連調査によると、日本の利用率はわずか数パーセント。
「ピルが広まらないのは、ピルそのものではなく『ピルを使う女性』への偏見に他なりません。認可から間もない頃、副効用として月経困難症の改善があり、そのために使用する女性もいました。それでも、休憩室などでうっかりピルを飲んでいると言おうものなら、『遊んでいるらしいよ』というウワサが立って困った、という体験談も聞いたことがあります。自分の体なのに、親や彼氏に了解をとる女性もいました」
妊娠や出産が、その後の人生にどんな影響をもたらすのか。「女性が輝く日本」を目指すためには、社会全体が女性の人生やキャリアについて、見つめなおす必要もありそうです。(文・団子坂ゆみ/考務店)
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