性に関してあなたは、自分で決めるという意識を持っていますか? 例えば、それは避妊の有無。性交渉を行う際に、男性側がコンドームを持ってくるもの・着けるものだと思い、相手任せにしてしまっていませんか? 自分はあまり乗り気ではないのに、夫から求められ断るとなんとなく可哀想だからセックスしてしまう。そんな経験はありませんか?
思い当たるという人は、ひょっとすると、性の自己決定権が希薄なのかもしれません。
性の自己決定権=セックスに関する選択の自由だけではない
「性の自己決定権とは、性に関して自身の意思をもって行動できる権利のこと。WHOも定めており、健康の定義に照らし合わせて、性別、思想、信条、宗教、年齢、婚姻状態に関わらず、個人やカップルのものだと定義されています。男性にあって女性にないはずはなく、LGBTも同様です」
そう話すのは、産婦人科医で一般社団法人性と健康を考える女性専門家の会・会長の早乙女智子さん。性の自己決定権の中身は性交にかかわることだけではなく、誰を好きになるか(異性、同性など)、どういう自分でいるか(性自認との一致、不一致)、いつどのように子どもを持つかもたないかなど、性差と生き方に関する選択の自由について、改めて広く明文化されています。