青年期〜成人期
青年期から成人期は、これまでアトピーの兆候が全くない人でも発症することがあります。この時期は、乳児期とは異なり健全な胃腸機能をもつことが多いため、原因としては疲労やストレス、睡眠不足などの生活習慣などがあげられます。ほかにも、過度の飲酒や喫煙などの嗜好品、食生活の偏りも原因となる可能性があります。また、部屋の掃除が行き届いていないことや生活環境の変化によるアレルゲン、副腎の機能が低下することなども原因と考えられています。
アトピーの漢方治療とは
漢方には、標治(ひょうち)といわれる症状の抑制に対して即効性が期待できる処方や、根治(こんち)といわれる体質の根本的な改善することを目指した処方があるとされます。これらを症状に応じて組み合わせることで、アトピー性皮膚炎がでにくい体質を構築し、根本的な治癒をめざします。
漢方でアトピー性皮膚炎の根本的治療を考えた場合には、皮膚だけではなく全身の症状を観察して全身に作用するための漢方薬が処方されるといわれ、皮膚を治療するために消化器系や肺へ働く漢方薬を使用することがあります。皮膚の症状を軽減するだけでなく他の症状にも作用することが期待されるため、漢方の治療は外側からだけでなく内側からの改善が期待できると考えられています。
監修:小谷和弘