2021年8月19日 23:05
40~50代に多い悩み「ハンドベイン」。治療方法を専門医が詳しく解説!
基礎疾患に問題があると判断した場合は、治療をお断りすることもあります。また、60代以降のお客さんの場合は、カウンセリングのあとにかかりつけの医師にお手紙を書いて、僕自身の所見とともに先生の見解などをうかがうようにしています。
直径3mm未満の細い血管には注射による「硬化療法」
――佟先生が「この方にはハンドベインの治療が可能」と判断されたあとは、どのような治療がおこなわれるのでしょうか。
佟先生前回も少しお話ししたとおり、ハンドベインの治療には「硬化療法」と「レーザー治療」があります。硬化療法は、直径3mm未満の細い血管に対して、ポリドカスクレロール®という薬剤を最適な濃度に調整して注射する治療です。注入した血管は固まって、3カ月ほどで自然に体内に吸収されます。手の甲の血管は網の目状に走行しているので、薬剤の広がりを利用することでムラのない治療効果が得られます。
――ポリドカスクレロール®は安心な薬剤なのでしょうか。
佟先生すでにさまざまな疾患に使用されている薬剤で安全性が確立しています。ポリドカスクレロール®は濃度が高いほど固まりやすく、低いほど固まりにくいという特徴があり、固まりやすいほうが治療効果は高いんです。