【お医者さんに聞いてみよう!】Q:手首足首の捻挫が癖になってしまったのですが、その場合、脱臼もしやすくなりますか?
質問:手首足首の捻挫が癖になってしまったのですが、その場合、脱臼もしやすくなりますか?
スポーツをやっていたときに何度か捻挫(ねんざ)したため、手首足首が弱くなり捻挫が癖になってしまったのですが、その場合、脱臼もしやすいなどの心配はありますでしょうか?
また、脱臼したらなるべく早く治した方がよいと思うのですが、遠くてもきちんとした病院の先生に診てもらうべきでしょうか?それとも近くの整体や接骨院などで診てもらうだけでも十分でしょうか?
東京都:たもさん(32)
回答:「捻挫」と「脱臼」についてお答えします。
――繰り返す「捻挫」の原因
スポーツによって捻挫を繰り返したために、癖になってしまったということですね。同じ箇所の捻挫を繰り返すと、よく「癖になる」という言い方をすることがありますが、実際は癖になっているというより、初回に捻挫をしたときに適切な治療が行われなかったために、何らかの理由でその部分の関節が不安定になっていることが考えられます。
こういった事例は少なくないと考えられ、足首の捻挫の後、足関節(そくかんせつ=足首の関節)が不安定になってしまう病態には「足関節不安定症」という疾患名もついています。これは、捻挫の後、本来きちんと足関節を保護しているべき靱帯(じんたい)が、緩んだ状態のままであったり、捻挫したときに足関節を形成する骨の一部がはがれたまま治ったりした場合に起こりやすいと考えられています。捻挫を繰り返す部位の状態によっては、手術やギプスによる固定などが必要になることもあります。