「働く人のメンタルヘルスとサービス・ギャップの実態調査」コロナ禍で40-50代の「社会的成功者」にメンタル不調者が増加
さらにストレスの増加有無にかかわらず、6-7割が社内外の相談窓口を利用したことがないことが明らかとなった(図表3参照)。
抵抗を感じる理由として、社内の相談窓口に関しては「面談の内容が周囲に漏れるのが不安だから(24.4%)」「面談でどのようなことをするのか分からないから(23.1%)」という回答が多く、社外の相談窓口に関しては「そもそも社外のカウンセラー等の専門家が何かよく分からないから(24.4%)」「相談窓口でどのようなことをするのか分からないから(15.6%)」という回答が多かった。
図表3. メンタル不調者におけるコロナまん延以降のストレス増加有無ごとのサービス・ギャップの実態
【全体考察】
本調査の結果から、コロナ以降のメンタル不調者とサービス・ギャップの特徴について掴むことができた。
コロナまん延以降にストレスなどが増加した人々の特徴として、40-50代で雇用が安定しており、テレワークができて同居者もいるという状況は、安定した生活を送っているように考えられる。しかしながら、昨今の社会情勢の大きな変化に伴い、これまで安定した環境に長くいた分、かえって環境変化に対するストレスや悩みを感じやすくなっていることが推察できる。