抗ウイルス作用のVBに新展開 VBの主成分による皮膚に対する抗老化作用を確認
【本研究の成果ポイント】
#皮膚線維芽細胞を用いて、抗ウイルス活性化合物である2種のVB化合物(VB2/VB3)のAGEs(糖化最終産物)刺激及び、H2O2(過酸化水素水)による酸化ストレス反応を検証したところ、VB2、VB3ともに多面的に抗糖化・抗酸化作用が認められ、皮膚に対する抗老化作用が示された。
#VB化合物は、AGEsの分解・除去に関わるAGE受容体のレベルを上昇させ、細胞を保護するHsp(ヒートショックプロテイン)の発現を増加させた。また老化作用の原因物質となるROS(活性酸素)の抑制及び、SOD(活性酸素を分解する酵素)の消失を回復させる効果が認められた。
#正常な皮膚線維芽細胞にVB化合物を単独で添加した場合には、細胞内に大きな変化は見られなかった一方で、AGEs刺激や酸化ストレスが付加された際には、抗老化につながる働きが発現した。ストレスを受ける環境下において、VB2、VB3には細胞をサポートする作用があることが示唆された。#酸化ストレスを与える前後でそれぞれVB化合物を添加し、効果のタイミングを検証したところ、<細胞生存率><活性酸素の生成>において、ストレス前に添加した方が、ストレス後に添加するより、効果がより強く、濃度依存的に有意な効果を示した。