知っておきたい!わが家の年金はどれくらいもらえるの?(会社員編)
となりますので、この年金額が夫婦二人で老後の生活のやりくりができるか考える前提の金額なります。
なお、ご自身の国民年金・厚生年金の試算をしたい方は、日本年金機構のねんきんネットに登録すると今まで払った年金保険料と今後の収入の推移で試算できますので、興味を持った方はアクセスしてみてください。
遺族年金について
国民年金・厚生年金は老後の生活費だけでなく、生計の主体である方が亡くなった場合は、遺族年金としてご家族に支給されます。遺族年金の詳細は以前お伝えした記事「老後の支給だけでない?遺族給付や障害給付もある公的年金」をご確認ください。
今回対象のご家族で、直近に夫が亡くなった場合には、遺族基礎年金と遺族厚生年金が支給されます。子が18歳到達年度末日までは、遺族基礎年金が約100万円、遺族厚生年金が約41万円、合計約141万円が、それ以降(子が19歳になる年度以降)から妻が65歳以降老齢基礎年金・老齢厚生年金を受け取るまでは、遺族厚生年金約41万円と中高齢寡婦加算約58万円(2019年度基準は585,100円)、合計約96万円が受け取れます。
生命保険を検討する場合は、この遺族年金の支給も念頭に置いて、それでも足りない生活費や子の教育費を保険で用意すると生命保険に入り過ぎといった状況を防げます。上記以外にも、勤務先によっては退職金や企業年金(厚生年金基金、確定拠出年金、確定給付企業年金、中退共等)が用意されている場合もあります。
老後の2000万円はあくまでも平均値の比較に過ぎず、ご家族ごとに必要金額は異なります。
子育て中に、老後資金の準備は難しい面もありますが、現状どのような状況になっているか把握することも大切です。今回の内容でご自身やご家族の年金の内容が気になるようでしたら、ねんきんネットの試算やねんきん定期便の確認、年金事務所への問い合わせなどをすると良いでしょう。不安の解消や今後の対応をするためにも、年金の概算は確認するといいですね。
監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。