夫婦2人きりは最後…!? 妊娠中の旅行について助産師がアドバイス!
●時期
妊娠初期は、つわりがあったり体調も不安定なことが多いため、あまりおすすめできません。なかにはつわりがないという方もいますが、そのようなケースは妊娠していることを忘れて、普段通りに活動してしまう可能性もあります。
比較的、安全とされているのは、いわゆる「安定期」とよばれる、妊娠16週~27週ころと言われています。しかし、医学的には「安定期」という時期はありません。胎盤が完成することで、妊娠初期よりも流産のリスクは少なくはなりますが、ゼロではありません。「安定期」という言葉の響きが、妊婦さんに安心感をもたらしてしまうかもしれませんが、「安定期=安全」ではないということも心にとめておきましょう。
おなかが大きくなる妊娠後期は、妊娠週数がすすむにつれ、おなかも張りやすくなりますし、体に負担がかかる可能性があります。
いずれにせよ、妊娠中の体調は人によっても異なりますので、比較的安全とされる時期でも体調によっては控えたほうがよいこともあります。
普段から自分の体調についてよく理解しておくようにしましょう。
●行き先
海外旅行を計画する方もいるかもしれませんが、言葉の問題や文化、医療設備・制度などの違いで戸惑うこともあるかもしれません。何かあったときのことを考慮して、行き先を決めましょう。旅先で何かあったとき、すぐ受診できる産婦人科がないということもあり得ます。すぐに戻ってこられる距離での旅行が安心です。
宿泊先もマタニティプランのあるところだと安心です。宿泊予約の際には必ず「妊娠している」ことを伝えるようにしましょう。
また、旅行中に体調を崩してしまったり、破水などが起こってしまったりすることも考えられます。
旅行先での万が一に備え、旅行先にある産婦人科を事前に調べておくと安心です。海外へ行く場合、海外旅行保険に妊娠中のトラブルの補償があるかを確認しておくようにしましょう。
●移動手段
移動手段も車や電車、飛行機など、さまざまあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。飛行機の場合、妊娠時期によっては医師の診断書が必要な場合があります。搭乗の際も、万が一に備え、客室乗務員に妊娠していることを伝えておくと安心です。気を使わない移動手段としては車が一番かもしれませんが、車は渋滞すると身動きが取れなくなります。
移動時間が長く、同じ姿勢が長時間続くと、腰が痛くなったり深部静脈血栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)