子どもの「チック」育て方は関係するの!? 原因は? 治療方法はある?
子どもの気になるしぐさやクセを「チックかな?」と心配されるママやパパのために、今回はチックについてお話しします。
チックとは?
自分の意思とは関係なく、突発的に不規則な動きや発声を繰り返してしまうことをチックと言います。チックの症状には、運動チックと音声チックがあります。症状の始まりは2歳ごろ~高校生ごろまでの年齢とされていますが、小学校へ入学する前後が多いようです。2~3カ月で症状が消えるケースや、チックのパターンを変えながら数年続くケースがあります。完全に消えなかったとしても、大人になるとチックで困ることがなくなったり、軽くなったりする人がほとんどです。
下記のような動きを繰り返してしまうことを、「運動チック」と言います。運動チックには、1つの動きが起こる「単純運動チック」と体のいろいろな部分が一緒に動く「複雑運動チック」があります。
【単純運動チック】
・目をパチパチさせる(まばたき)
・口を開けたり曲げたりする(口をゆがめる)
・まぶたをギュッと閉じる
・鼻をヒクヒクさせる
・目を細める
・白目をむく
・肩をすくめる
・顔をしかめる
・首を振る
【複雑運動チック】
・人や物に触る
・においをかぐ
・たたく
下記のような声を繰り返してしまうことを、「音声チック」といいます。音声チックにも、「単純音声チック」と「複雑音声チック」があります。
【単純音声チック】
・咳や咳払いをする
・鼻をクンクン鳴らす
・「ア」「ウ」「オ」「ワ」など大きな声を出す
・ほえる、うなるなど
【複雑音声チック】
・他者の言ったことを繰り返して発声する
・人前や公の場で言うことをはばかれるような汚い言葉を言ってしまう
・自分の発した音声や単語を繰り返す
チックの原因は?
チックになるのは、子どものせいでも親のしつけや育て方のせいでもありません。チックになるのは遺伝も1つの要因として挙げられますが、親子で顔や体格が似るのと同じように脳の体質が似るというもので、おおげさにとらえる必要はありません。チックがなぜ起こるのかは、まだ完全にはわかっていませんが、脳のドーパミンという神経伝達物質のアンバランスが関係していると言われています。そのことが土台にあって心の状態によってチック症状が引き出されます。