私の生理、重いの?軽いの?普通なの?見分けかたはコレ【医師監修】
になってしまっていて、症状を自覚していないというケースもあります。自覚症状がある時点で体は悲鳴を上げていますし、自覚してからでは遅い場合もあります。定期的にがん検診や超音波検査を受けるようにしましょう。
なお、これらの病気は、ほとんどの場合、生理痛や過多月経(経血量がひどく多い状態)が重くなる傾向があります。いつも生理が重いという人も、最近生理痛がひどくなってきたという人も「私の生理って、こんな感じなんだ」と思わずに、少しでも異常を感じたら病院で相談してみるといいでしょう。
また、慢性的な冷え性や便秘に悩まされている人は生理痛が重くなることも。どちらも本当に健康な人であれば表れない症状なので「冷え性も便秘もいつものことだし……」と思わずに、体が万全な状態ではないと自覚することが大切です。
子宮筋腫とは
子宮筋腫は子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、30〜40代に多い病気です。
場所や大きさによって症状には個人差がありますが、「月経血の量が多い」「生理期間が長い」「生理でレバー状のかたまりが出る」「生理中に疲れやだるさを感じる」「生理日以外でも下腹部に痛みや張りを感じる」などの症状がみられることが多いです。ただし、なかにはまったく自覚症状がなく、妊娠によって筋腫が発見される人もいます。
子宮筋腫は良性の腫瘍なので、大きくなっても生命に関わることはないと思われていますが、筋腫によく似た肉腫という悪性の腫瘍もあります。確定診断は病理検査でしかできませんが、悪性を疑うかどうかは発育速度をみて判断することが多いので、まずは3カ月~半年のスパンで大きさをチェックしながら、急速に増えたり大きくならないかどうかの確認が必要です。
また、筋腫が大きかったり数が多くて、子宮内膜に凸凹ができていたり、受精卵が着床しにくい場所にできていたりすると、妊娠しにくくなったり、流産、早産の原因となることもあります。今の自分の子宮の状態をきちんと確認するためにも定期的に超音波の検査がおすすめです。
子宮内膜症とは
子宮内膜症は、子宮の内側を覆っている子宮内膜が、子宮以外の場所(主に卵管、卵巣、腹腔、子宮体部の筋層、腸壁など)にもできてしまう病気です。原因はよくわかっていません。
女性ホルモンの作用によって、本来の子宮内膜と同じように、生理のたびに増殖してははがれ落ち、出血します。