卵はどう進める?最も注目された悩みに専門家がお答え【1月編】
質問に対する専門家の回答にも多くの注目が集まりました。
これまで母乳や育児用ミルクから栄養をとっていた赤ちゃんが、他のものを口にし、栄養をとる練習をしている離乳食期。赤ちゃんにさまざまな食材を食べさせてあげたいと思う一方、ママたちが心配していることの1つに「食物アレルギー」があるかと思います。
卵には食物繊維とビタミンCを除く栄養素が含まれているため、「完全栄養食」とも言われており、赤ちゃんに食べさせたいタンパク質でもあります。しかし、赤ちゃんの食物アレルギーの原因となる主な食べ物は、卵、乳製品、小麦の3つ。卵の場合、卵黄と卵白ではタンパク質の種類が違い、卵白のタンパク質がアレルギーの原因であることが多いので、ほかの食材よりも進め方に悩むママたちも多いのではないでしょうか。
アレルギーの原因となる食材を食べたあと2時間以内にじんましんやかゆみ、嘔吐などが生じることが多いですが、重症の場合には血圧低下、呼吸困難、意識障害などを引き起こすアナフィラキシーショックを起こし、早急な治療が必要になることも。
とはいえ、赤ちゃんの食物アレルギーを心配するあまり、卵を食べさせなかったり与える時期を遅らせるのはNG。
2019年、20年ぶりに改定された「授乳・離乳の支援ガイド」(厚生労働省発表)でも、離乳や特定の食材の摂取を遅らせても食物アレルギーの予防にはならないことや、これまで7〜8カ月ごろ(離乳食中期)から開始していた卵も5〜6カ月ごろ(離乳食初期)に与えるようにすることが明記されています。
初めてのとき、量を増やすときは午前中に
初めての食材を与えるときは赤ちゃんの体調の良いときに、少しずつ、何かあった場合にすぐ受診できるように小児科が開院している時間帯(平日の昼間など)に与えるのがポイント。食べさせる量を増やすときも同様です。
離乳食は赤ちゃん用のスプーンでまずひとさじから……ということが基本ですが、卵の場合はそれより少ない「耳かき1杯から」となります。他の食材よりも少しずつ慎重に進めていきましょう。
アレルギー症状が出た場合は小児科医あるいはアレルギー専門医の診察を受けましょう。受診の際は、いつ・何を・どのくらい食べて・その後どのような症状が出たのか伝えられるようにメモをしたり、写真を撮っておくと医師の判断材料の1つになると思います。