子育て情報『「誰か、話を聞いて…」コロナ禍で増す孤立感にママたちがSOS!【孤育て支援の現場から】』

2022年2月28日 16:00

「誰か、話を聞いて…」コロナ禍で増す孤立感にママたちがSOS!【孤育て支援の現場から】

誰も悩みを聞いてくれない――。ただでさえ子育て中の母親は孤立感に陥りやすいもの。その状況にさらなる追い討ちをかけるのがコロナ禍です。今、孤立感に悩む母親たちは、どんなことに困り、どんな支援を求めているのでしょうか。行政や支援団体に寄せれる現場の声とは。「孤育て」のSOSを取材しました。

目次

・「とにかく話を聞いてほしい」 相談者から伝わる孤立の闇
・“ちょっとした不満”が吐き出せないもどかしさ
・ソーシャルディスタンスがママ友づくりの壁に
・ボランティアが寄り添う訪問支援。孤立感の解消に


「誰か、話を聞いて…」コロナ禍で増す孤立感にママたちがSOS!【孤育て支援の現場から/前編】


「とにかく話を聞いてほしい」 相談者から伝わる孤立の闇

「毎日ワンオペで孤独なんです。仕事と家事と育児で疲れ切ってしまって……。
夫は育児の話を聞いてくれません」
受話器の向こうの女性は沈んだ声で語った。

「とにかく話を聞いてほしい」 相談者から伝わる孤立の闇


子育て世帯が多い世田谷区では、夜間と休日に子育てに関する電話相談を受け付けている。相談員は臨床心理士などの有資格者たち。2021年度は881件の相談が寄せられ、そのほとんどが母親からだった。

「せたがや子育てテレフォン」

電話番号 03-5451-1211(専用電話)
対象は世田谷区在住の18歳未満の子ども、妊婦、子育て中の保護者ら
利用時間は平日夜間(17〜22時)と土日祝日(9〜22時)※年末年始除く

前述の女性は、ワンオペ育児の大変さと、メンタルを支えてくれない夫への不満を切々と話した。相談員が丁寧に話を聞き、労いの言葉をかけるうちに女性の声は明るくなっていったという。

「またいつでもご利用くださいね」
相談員のやさしい声掛けに、女性は幾度も礼を述べ電話を切った。

この相談窓口では約60%が助言により終了している。

「孤立感に悩む人は電話で話すだけで気持ちがラクになるという人が多いです。聞いてもらってアドバイスを受けることで、納得して通話を終える方が多い。このテレフォンは直接的なサービスを提供するといったものではありませんが、話を聞いてもらうだけで育児に対する負担感・不安感の軽減につながっていることがわかりますし、ちょっとした不満に対しても相談者に寄り添って話を聞くことの大切さを実感しています」と担当職員は話す。

“ちょっとした不満”が吐き出せないもどかしさ

子育て中は楽しいことばかりではない。誰かに吐き出したい不満もある。でもその大半は“ちょっとしたこと”なのかもしれない。ママ友や実家に聞いてもらうだけで溜飲が下がることも多い。しかし、それが誰にも言えずに鬱積すると孤独や苛立ちを覚えるようになる。

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