妊娠中はどんな運動をしたらいいの?おなかを鍛えると出産がスムーズ!?
3)運動する環境を整え体温が上昇しすぎないようにする(脱水予防)
■体調が最優先
おなかが張っていると感じたり、体調が思わしくない、疲れていると感じたりした場合には無理に運動することはやめましょう。
■快適な環境でおこなっているか
運動中の体温上昇・発汗により、脱水を招く危険性があります。快適と感じる環境でこまめに水分補給をおこないながら運動しましょう。
■楽しく長続きする運動を
楽しみながら長く続けられる運動を選びましょう。また長時間の運動は疲労へとつながります。初めは短時間から始め、慣れてきたら少しずつ時間を延ばしていきましょう。
妊娠中の腹筋運動について
仰向けに似た状態から上半身を持ち上げるような腹筋運動を、妊娠していないときと同じように妊婦さんがおこなうことには無理がありますし、おこなわないほうが良いです。とくに、流早産の兆候が出かけていることに気づかずにおなかに力を入れ続けると、子宮収縮や出血・破水を起こす危険があります。
子宮が大きくなるとともに緩んでいくおなかの筋肉を維持、あるいは強化することができれば、腰痛予防や便秘解消が期待できますし、何よりも出産時に必要な筋肉が鍛えられることで、スムーズなお産が期待できます。理想的には妊娠する前に妊娠に備えて腹筋を鍛えておくことが大切です。
代わりに、直接腹筋を鍛えるような運動ではありませんが、マタニティーヨガやエキササイズ、ウォーキングなどは、背筋や足・臀部などの筋肉を鍛えることで、腹筋の弱くなった分をカバーできるような効果が期待できます。妊娠中にもおこなえる腹筋運動の1例としては、次のような体操があります。
1.四つん這いになって膝を肩幅に開く。両手を肩から真下につく。
2.背中を平らにして息を吸う。
3.息を吐きながら腹筋を締め、背中を丸めるようにする。
(腹筋を締めるときは必ず息を吐き、息をこらえたりしないこと)
4.これを数秒間維持した後、力を抜いて元の体勢に戻る。
※参考:『妊娠と育児の百科 命のめばえから5歳まで』(ベニー・スタンウェイ編/産調出版)
まとめ
妊婦さんは妊娠中の体の変化により、運動制限が出てきます。しかし、マタニティー用にアレンジされた運動であれば、バランスを崩すリスクも少なく、安全に運動できますし、体力・筋力維持とリラックス効果という大きなメリットがあります。