今年は早くも流行の兆し?妊娠中、手足口病にかからないためにできること
手足口病の症状は?
発疹や水疱は、口腔粘膜、手指や手のひら、足の甲や足の裏などの四肢の末端に発生しやすいですが、肘や膝、おしりなどに発生することもあります。
発疹にかゆみや痛みがあることは稀です。ただし、口の中に水疱が発生して破れた場合、びらんや潰瘍(粘膜が荒れてただれた状態)となって痛みを感じることがあります。子どもの場合、発熱を伴うのは2~3人に1人で、通常は38℃以上の高熱が続くことはありません。大人の場合は40℃以上の高熱が出ることがあります。
妊婦さんが手足口病になった場合、おなかの赤ちゃんへの影響は?
日本産婦人科医会によると、妊婦さんが手足口病を発症するケースは少なく、まれに流産や死産、胎児水腫などの報告はありますが、現段階では、手足口病と胎児異常を結びつける因果関係を証明する報告はありません。
ですが、母親が出産直前に感染した場合は、生まれた赤ちゃんに感染する可能性はあります。通常、感染しても無症状あるいは軽い症状のみと考えられていますが、重篤な状況を引き起こすケースもあります。いずれにしても、出産前後の母親や生まれた赤ちゃんに対しては、症状に合わせた治療と慎重な経過観察がおこなわれます。
妊婦の手足口病の治療方法
手足口病を予防するワクチンも、特別な治療も今のところありません。妊娠中や出産直前に感染した可能性がある場合は、次の健診日を待たずに、すぐにかかりつけの産婦人科へ相談、受診しましょう。
発熱や頭痛などの症状を伴う場合は、受診前に自己判断で市販薬は内服せず、必ず医師へ相談してください。発疹や水疱への対処方法も、医師の指示に従いましょう。
もし、やむを得ず産婦人科以外を受診する場合は、妊娠中であることを必ず医師へ伝えて治療を受けましょう。
その際、ほかの妊婦さんや産後の女性、赤ちゃんへの感染を防ぐため、受診前に病院へ電話連絡してから行くと、病院側も対応がスムーズでしょう。また、上のお子さんが発症している場合は、産婦人科のなかで感染を広げないために、付き添いや面会の際に連れて行かないようにしましょう。
妊娠中に手足口病にかからないための予防策
手足口病の原因となるウイルスは、感染していても無症状なことがあります。