子育て情報『「子宮内膜症」でも妊娠は可能?不妊との関連性について』

「子宮内膜症」でも妊娠は可能?不妊との関連性について

自然妊娠の可能性もあるので、妊娠をすぐに希望していない時期に子宮内膜症の症状をLEP製剤の使用などで進行させないことが重要です。

妊娠中に子宮内膜症が見つかったら?

妊娠時の検査で、偶然に子宮内膜症が見つかることもしばしばあります。妊娠中に見つかった場合、手術がおこなわれるケースは稀です。チョコレート嚢胞が見つかった場合、その大きさや癌化の可能性(腫瘍マーカーの値など)に応じて手術をおこなうことがあります。しかし、手術をおこなわずに出産できる可能性が高いため、治療方法については担当医と相談することが大切です。

出産後に月経がくると、子宮内膜症の症状は進行する可能性が高いといえます。そのため、2回目の妊娠を希望するのかなど、先のことも考えなければなりません。まずは、元気な赤ちゃんを産むことを最優先に考え、出産後の治療に関しても話し合いましょう。


まとめ

子宮内膜症は、生活習慣の変化、晩婚化に伴う初産年齢の上昇により罹患する方が増えてきています。子宮内膜症は再発しやすいことが特徴であり、症状が進行すると不妊につながる可能性もあります。子宮内膜症の主な症状としては、生理痛が重くなることが挙げられます。また、妊娠時の超音波検査で子宮内膜症(チョコレート嚢胞)が判明するケースも多くあります。そのため、妊娠を希望している方は、心配な症状がある場合、早めに受診して検査を受けましょう。サイズの大きい、または高齢になってからのチョコレート嚢胞は、卵巣がんに移行する頻度も高くなるので、手術を含めて治療方針を担当の先生と相談するのが良いでしょう。

参考:
・日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン産科編2017」

監修者:医師 医療法人至誠会 梅田病院院長 北川 博之 先生
昭和56年愛媛大学医学部卒業。その後愛媛大学付属病院にて産婦人科講師、助教授として勤務。
愛媛県立医療技術大学教授を経て、平成20年より現職の梅田病院に院長として就任。現在も愛媛大学、広島大学などで非常勤講師として教育にも従事。

著者:助産師 古谷真紀
一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー

大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。

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