2017年1月22日 14:00
第一回 赤ちゃんが落ち着く“神アイテム”のバウンサー、日本との意外な関係 ベビー・ビョルンにインタビューしてきました!
我が子たちも使ってきたのですが、この独特な揺れが気持ち良いみたいで、すやすや寝てしまうんですよね。
深井さん:日本は床生活の方が多いので、バウンサーは生活に適しているベビー用品なんですね。今でも日本が一番売れていますし、日本のママの声もたくさん取り入れられています。
バウンサーは三段階で角度を変えられるようになっていますが、当初は安全性を保つため、しっかりと音がするまではめこまないと固定されない構造でした。しかしその「カチッ」という音で、赤ちゃんが起きてしまう…という声があった。
―――「やっと寝た〜」と思って角度を平らに変えようとしたら…ということですよね。わかる気がします。
深井さん:そこで開発チームは、音が鳴らず、絶対にはずれないストッパーを開発したんです。
この赤い部分がそう。リスクを分散して、音がカチカチ鳴らなくても外れない仕組みを採用しています。
ベビービョルンは、日本、特にトヨタが大好きなんです。販売した商品を「改善」していくという概念が当たり前に使われているのは、日本の影響なんですね。新しいものができても、それに満足せずに常によりよく改善していっています。
安全基準、小児科医との話し合い…長い開発のプロセスの末に発売
―――商品の開発プロセスというのは、どのような段階を踏んでいるのでしょうか。
深井さん:ビョルンの開発プロセスは、途方もなく長く、しっかりしたもの。ぜひみなさんに知っていただきたいのが、ここです。
アイテムの開発が決まると徹底的にリサーチをし、小児科医との話し合いを重ねます。また、ビョルンは現在、ヨーロッパ、アメリカ、日本、韓国の安全基準をクリアするようにしており、ここで事故のリスクは徹底的になくしています。
これらの段階を経て試作品ができると、何組かのユーザーファミリーに使ってもらい、写真やビデオを撮影して、使い心地をリサーチします。ある程度決まったら、まずは工場で500個製造しますが、これに関しては売らずに捨ててしまうんです。
―――売らずに捨てる!どうしてですか?
深井さん:手作業の工程があり、500個くらい作らないと慣れないから。まず500個生産して、その製品でもう一度検査をします。作る人に手を慣らしてもらうのです。
その検査が通ると、次は5000個をテスト生産します。
これを2カ国で販売する。本国スウェーデンと、日本、フランス、オーストラリアなどが多いですね。