子どもの失敗に激しく動揺…わが子以上に落ち込んでしまうのはどうして?
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子どもが好きなこと、やりたいことをやっていたら、親としてはぜひ応援してあげたいものですよね。たとえ失敗して、できなかったとしても「大丈夫だよ」「次はできる!」と声をかけ、見守ってあげることが大切です。
けれどなかには、子どもが失敗したとき「どうして?」「こんなにがんばったのに!」と本人以上に親が動揺してしまうケースがあるようです。子どもはすぐに立ち直りケロッとしているのに、親である自分が気にしてしまう。
今回は
「子どもの失敗。必要以上に動揺してしまう親」について考えていきましょう。
■わが子以上に落ち込んでしまう「子どもの失敗」とは?
親、特にママが落ち込みやすい子どもの失敗には、どんなものがあるでしょうか?
例えば、
幼稚園や小学校の受験。もしお子さんが合格できなかったとしたら、親子一丸となって取り組んできたことがすべて無にされてしまったような、自分の子育てそのものが否定されてしまったような、そんな
絶望感を感じてしまうかもしれません。
あるいは「園のお遊戯会で希望した役に選ばれなかった」「仲良しの子が、ある日急に、わが子に冷たくなった」というようなことから「バレンタインデーのチョコレートの数がいつもよりも少なかった」というものまで。ささいなことに思える出来事にも、
子ども以上に親が傷ついてしまうことがあるようです。
■子どもより親が落ち込んでしまうのはなぜ?
失敗して落ち込んでも翌日には案外ケロッとしている子どもに対し、いつまでも悲しい気持ちを引きずってしまう自分。このような状態になってしまうのは、なぜなのでしょうか?
その理由に
「子どもと自分が同化している」ということが考えられます。子どもがしてしまった失敗は、自分の失敗。だから、自分が悲しくなってしまうのです。
子どもと同化している親は、自分が子どものときにやりたかったこと、こうでありたいと思ったことがあったけれどかなわなかったことを「子どもを通してやり直している」状態です。わが子の置かれた状況に自分を重ね合わせ、
「子どもと同じ世界で生き直している」感覚があるんですね。
わが子の失敗=自分の失敗だから、子どもの失敗を目にすると「またできなかった…」と深く失望してしまうのです。悲しくなるのは、わが子に「あの日の自分」を重ね合わせているからといえるでしょう。
また
「良い母親はこうあるべき」」という思い込みが強すぎるケースもあります。
例えば、小学校受験で「希望校に縁があるのは正しい子育てをしている証拠」など、1つの視点で物事をとらえている可能性があります。自分のなかの「良き母」像が偏りすぎていることも、子どもの失敗に動揺してしまう理由のひとつといえるかもしれません。