保育士のてぃ先生に聞いた、「子どもが本を好きになる」読み聞かせのコツ
家で過ごす時間が増えている今、ご自宅で絵本や本を読んでくれるといいなと思っているパパママも多いと思います。しかし、
「本に興味を持たない」、
「集中して聞いてくれない」などと悩む声も。

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そこで今回は、現役保育士
てぃ先生に編集部が質問!
子どもと絵本を楽しむコツについて教えてもらいました。
本が苦手な子に、少しでも興味をもってもらうには?
―「本が苦手な子」に興味をもってもらうには、どんな工夫をすると良いですか?
「しばらく飾っておく」という方法です。子どもの目に入るところに絵本を飾っておくと興味を示してくるんです。それだけで本を楽しむための効果的な“導入”になります。
てぃ先生:その他にも「何回かに分けて読む」のもテクニックです。特に長めの絵本の場合、何回かに分けるといいと思います。例えば、「続きはお昼寝のあとね」なんて約束をしながら、分割して読み進めれば、集中力が持たない子でも最後までお話を楽しめると思います。
「親子で絵本を楽しむコツ」を知りたい!
―家庭で「本を読む時間」を増やすには、どんな方法が有効ですか?
3つのポイントがあると思います。まずは、「親が読書をすること」「その子の年齢や発達段階に合わせた本を選ぶこと」「とにかくゆっくり読むこと」です。
てぃ先生:「親が読書をすること」について、大人がやっていないことを子どもに習慣づけるのは難しいですし、「大好きなパパ・ママが興味を持っているもの」には、子どもも自然に関心を持つもの。読書している姿を見せると良いと思います。
「その子の年齢や発達段階に合わせた本を選ぶこと」も大切です。2歳でも3歳用の本が合う子もいますし、逆に年長さんが3歳用の本を読んでも全く問題はありません。「難しい」と思うと興味を持たないので、その子が今楽しめる本を選んであげてください。
最後に、読み聞かせの際には
「とにかくゆっくり読むこと」。大人のスピードで進めると、想像が広がらないまま終わってしまいがちです。子どもの頭の中で絵本のキャラクターが動いていることもあるので、読むスピードは大人が思う半分以下でOK。ページをめくる際も、ゆっくり“タメ”を作りながら進めるのがおすすめです。1ページ1ページ、大切に読んであげてください。
保育園での「読み聞かせ」にはどんな工夫が?
―保育園では、どんなタイミングで読み聞かせをされますか?
園では主に、2つの狙いで絵本を読む時間をつくります。ひとつは純粋に“楽しみ”として、もうひとつは、物事の“導入”として活用しています。
てぃ先生:遊びのなかで子どもからリクエストをもらって読むこともあれば、お昼寝の前後や、教室の空気を落ち着かせたいときにも絵本をよく使います。導入としては、例えば先にひなまつりに関する絵本を読んで興味を喚起させてから、ひなまつり行事の準備を始める…といった具合に絵本を活用しています。行事そのものの理解ができないと、子どもの気持ちも付いてこないことがあります。
また読み聞かせをする際には、手遊びから入ったり、擬音が多い本を選んだりすることが多いですね。歌や振付、体操などが付いている絵本もよく使います。先生たちで事前にピアノ伴奏やダンスを練習しておき、一緒に身体を動かしながら歌ったり、踊ったりしながらだと、より楽しい時間にできます。
てぃ先生おすすめの「歌って踊れる」絵本
― 家でも身体を動かしながら楽しめる、おすすめの絵本はありますか?
最近の絵本でいえば、『ベジベジベジベジ・ベジタブル!』という本はどうでしょうか。本格的な歌が3つも入っていて、どれもキャッチーなメロディ。歌詞も覚えやすくて良いと思います。自然と体が動くようなメロディなので、ジャンプしたりクルクル回ったり子どもが好きそうな動きを、ご家庭で自由に振り付けするのも楽しめると思います。
てぃ先生:有名アニメキャラクターの声も務める、
高山みなみさんのナレーション付き動画(DVD)も付いているので、本が苦手な子には、まずDVDで目と耳から理解して、導入にすると良いと思います。アクセントの付け方ひとつとっても「さすがプロ」というクオリティで、私もとても引き込まれました。


またこの本は、
食育にも使えると思いますね。
「ご飯を残すと、もったいないよ」なんて言ってもなかなか理解してもらいにくいですが、
「(本に登場する)ナッス君やジャンガ君が悲しむよ」と言えば、子どもたちの心にもすんなり届くのではないでしょうか。
ママのお悩みも解決?!
「歌って踊れる」絵本
『ベジベジベジベジ・ベジタブル!』

てぃ先生もおすすめの『ベジベジベジベジ・ベジタブル!』は、歌って踊って楽しめる新感覚の絵本。オリジナル主題歌3曲に加え、本編のナレーション付き動画や実写ミュージックビデオも収録されているので、
絵本、音楽、そして映像と、いろいろな形で楽しめる作品になっています。
「自分と違う特徴を持つ相手と仲良くすること」や野菜の廃棄処分など、社会的なテーマもありますし、子どもにとっても身近な
「食」や「お友達」のことを考えるきっかけにも繋げられる絵本です。

保育園から小学校低学年の子どもまで十分に楽しめる内容なので、きょうだいやお友達と一緒に、室内で思いきりからだを動かしながら、楽しんでみてはいかがでしょうか?
ベジベジベジベジ・ベジタブル!
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