2024年2月5日 21:02|ウーマンエキサイト

子どもの「生きづらさ」を「らしさ」に変える【ギフテッドを知ると見えてくる、子育てのヒント Vol.2】


ギフテッドの子への配慮や声がけ、どう気をつけたらよい?

子どもの「生きづらさ」を「らしさ」に変える【ギフテッドを知ると見えてくる、子育てのヒント  Vol.2】

義務教育のカリキュラムは、平均的な知的能力の人向けなので、その環境に自分を合わせようと無理をしてがんばっているギフテッドがいるということを、まずは知って欲しいです。

ギフテッドの強みと弱みは表裏一体。子どもの個性を多角的な視点で捉えることが重要です。


子どもの「生きづらさ」を「らしさ」に変える【ギフテッドを知ると見えてくる、子育てのヒント  Vol.2】

『ギフテッド応援ブック −生きづらさを「らしさ」に変える本−(小学館刊)』楢戸ひかる著 より


「仮にわが子が不登校で、その子が久しぶりに学校に行って帰ってきました。何て声がけをしますか? 頑張ったね! すごいね! という声がけをする気持ちはわかります。でも、その声がけを子ども視点でチェックしてみて欲しいのです。学校に行ったことを褒めることで暗黙のプレッシャーを与えていないでしょうか? 

久しぶりに学校に行ったときには『大変だったね』『お疲れさま』『ご苦労さま』と、まずは気持ちを汲みとり、いたわることが大切です。

ギフテッドはとりわけ環境に敏感な子どもです。がんばって合わせようとしていても、そもそも合わない環境に置かれているので、フィットするのは至難の業。それを怠けている、我慢が足りないで片付けられてしまうと、本当にしんどいのです。

特性である強い集中力は、強みでもありますが、集中しすぎる(過集中)状態のときはまわりのことが見えていなかったり、ほかのことはおろそかになりがちです。

つまり、強みと弱みは表裏一体。強みをうまく扱うことができれば強力な武器になりますが、一方で自分や周囲を傷つけてしまう可能性もあります。

現状、日本の教育現場では、どうしても弱みや困っていることに対する配慮や支援が優先され、強みに対する配慮や支援の重要性はあまり議論されていません。

ギフテッドへの理解が学校現場に浸透することで、強みに対する配慮や支援という発想が広がっていくことを期待しています」

ギフテッドについて理解し、多様性を受け入れよう!

今回の【きほん編】では、ギフテッドとはどんなものなのか、いくつか抜粋してご紹介しました。

子どもの「生きづらさ」を「らしさ」に変える【ギフテッドを知ると見えてくる、子育てのヒント  Vol.2】
まずは、ギフテッドは単に知能が高いだけでなく、学校や日常生活で困ることがたくさんあるということを理解しましょう。そして、社会全体で多様性を認め合って、誰しもが生きやすい環境を整えていけるよう、関心を寄せていくことが大切です。

次回は、『ギフテッド応援ブック −生きづらさを「らしさ」に変える本−(小学館刊)』の著書であるライターの楢戸ひかるさんに、日本のギフテッドの現状や課題について、さらにお話を伺います。

\ ご紹介した書籍 /

『ギフテッド応援ブック −生きづらさを「らしさ」に変える本−』(小学館刊)
子どもの「生きづらさ」を「らしさ」に変える【ギフテッドを知ると見えてくる、子育てのヒント  Vol.2】

2023年10月3日発売
定価1,760円(税込)/192ページ

著:楢戸ひかる
監修:片桐正敏(北海道教育大学旭川校教授)
取材協力:小泉雅彦/日高茂暢/ギフテッド応援隊
マンガ:黒川清作
https://www.shogakukan.co.jp/books/09840227


著者:楢戸ひかる プロフィール

子どもの「生きづらさ」を「らしさ」に変える【ギフテッドを知ると見えてくる、子育てのヒント  Vol.2】
ライター。息子の通級をきっかけに、「特別な教育ニーズのある子どもたち」を軸に教育記事を執筆。通級を経験した母親として、当事者目線の発達障害理解教育の講師活動も行っている。主事業の最適化を考えるサイト「主婦 er」運営中。ウーマンエキサイトでも執筆中。

HP:https://hikaru-narato.com/
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