専業主夫が感じる孤独と厳しい世間の目・・・そしてママ友の輪に入るまで
それに加え、産後1年くらいは授乳中のママがほとんど。そんなママたちの集団に入るのはとてつもなくハードルが高いはずです。
「第1子の幼稚園の送迎、最初は誰とも話さなかったし、どちらかというと話しかけないでくれオーラを出していたかも…」。しかし毎日顔を合わせるうちに知り合いができ、少しずつママたちの輪に入っていけるようになったのだとか。現在は小学校のPTA会長、赤羽ベーゴマ倶楽部の会長と、家庭以外でも精力的に活動しています。
育児暦9年、父と子の絶対的な関係は築けたのか?
3人の子どもを育てて9年、果たして平井さんは“ママに代わる絶対的な存在”になれたのでしょうか?
「いや、やっぱり母という存在にはかなわないですよ!」あっさりと敗北を認めてしまいました(笑)。母親と同じ世話をしていても、やはり子どもにとって母親は唯一無二の存在のようです。
では男性の育児参加は意味がないのか?
「そうではない」と平井さん。
家に入って家事育児を担うことで、子どもへの理解と同時にパートナーへの理解も深まったといいます。
女性が主婦として家に入った場合、家事・育児のほとんどがママの負担になりがちで、パパは“家の仕事は担当外”とわれ関せずが多いのですが、平井家の場合は違います。基本的な家事・育児はもちろん平井さんの担当。夜の寝かしつけもパパの仕事ですが、夕食後の片付けや洗濯物をたたむなど、残っている家事はできるほうがやるのが平井家流。妻が外で働いているからといって、彼女の家での仕事は0ではないのです。それは夫婦が“当事者意識”を持っているからできること。手伝っているのでも、やらされているのでもなく家族のために“協力”しているから、2人にとっては当然のことなのです。
大切なのは“相互理解”と“協力”
休日はもちろん産休・育休中も家事と育児の分担ができることが、パパが主夫でよかった点。
そして特に産後は話し相手としてもパパがいてくれたことで、和香さんのストレスがかなり軽減されたのだとか。
「私が仕事に集中できるのも、夫が家を守ってくれるおかげ。仕事は忙しいけれど、終わって帰宅するといつもに増して子どもがかわいいと思えます」と穏やかな笑顔で話してくれました。「パートナーへの不満がひとつもないという家族のカタチそのものが私の自慢です!」と平井さん。「これからも“協力”して家族みんなで元気に過ごしたいです」