ローマ字入力法がアダに… ネイティブも学ぶ“フォニックス”とは?
一文字一音のルールを学習すると、たとえば「cut」は「シーユーティー」ではなく、cは「ク」、uは「ア」、tは「トゥ」の音を繋げて「カット」と読めるようになります。cutの最後にサイレントe(発音しないeの文字)が来るcuteはuを「ユー」と文字の名前通りに読み、最後のeは音を出さないので「キュート」となります。英語はABCの名前だけを知っていても読めるようになるわけではありませんし、耳で聴いた単語をつづるのも日本語ほど単純ではありません。粕谷校長によると、「実は、英語の読み書きはネイティブの子どもにとっても最初はハードルが高いのです」とのこと。ですが、ひとたびルールを覚えてしまえば聴こえた発音からつづりを想像することが可能になり、知らない単語でも発音だけはできるようになるのです。※便宜上カタカナで表記しています。
レベルを合せてステップごとに学ぶ
同校ではまず、英語のリズムから子どもたちに馴染んでもらうそう。「英語には英語らしい言葉のリズムがありますので、まずはそこから学んでいきます」といい、アルファベットを習う前に歌や絵本、会話練習から学習を始めています。
文字を習うのはそのあとからで、日常的に英語が聴こえてくる状態の英語圏の国々でも、近年では移民が増え英語以外の母語をもつ子どもも多いことから、この導入部分は非常に重要視されているそう。これなら遊び感覚で耳を鍛えることができ、子どもも喜びそうです。が、娘は小学4年生。お歌やチャントは少し幼稚かも、と思ったら、同校では子どもの成長に合わせてクラスを分わけているとのこと。もともと、第1段階の「音声獲得期」は幼児から低学年向け、第2段階の「文字学習期(自己表現基礎期)」は小学3~4年生向けとなっていて、さらに長い文章を読んだりする第3段階「読み書き充実期(自己表現活用期)」は5~6年生、そして第4段階では中学生くらいが対象。「15歳で世界の同世代と話ができる子ども」を育成することを目指しているため、年齢だけで区切るのではなくその子のレベルにも応じて学習できるようになっています。そして、教室内では英語のみを使用することが原則。すでにオンライン英会話などで英語を耳にする機会を多くもっている娘には第2段階がちょうど実力レベル、ということでした。
ここから始めていけば、15歳までには英語を話せるだけでなく、4スキル(聞く・話す・読む・書く)