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大の水嫌いでプールがユウウツ…5歳息子と母の挑戦365日

あんふぁん
小学校では6月の中旬にプール開きがあり、週に2回程度、体育の時間にプールに入ります。現在小3の息子は、プールの授業を楽しんでいますが、それは大の水嫌いを年長(5~6歳)の1年間で乗り越えられたから。
今回は、水嫌い克服を通して感じた、親子の成長についてお話します。

大の水嫌いでプールがユウウツ…5歳息子と母の挑戦365日


お風呂はもちろん、水遊びを嫌がっていた息子


幼稚園入園前、区内にある保育園の園庭開放に、息子を連れて遊びに行っていました。夏には大きなビニールプールが出されましたが、それに入ることもせず、怖がってずっと泣いていた息子。お友達の家の小さなビニールプールでも、息子はまったく楽しめませんでした。
幼稚園に入園後は、「プール」と聞いただけで大号泣!顔に水がかかるのがイヤな様子で、毎日のお風呂でもタオルで顔を拭きながら入っていました。シャンプーハットも嫌がっていたので、シャンプーの時は息子の手にタオルを持たせて、顔に水がかからないよう私が慎重に洗い流していました。

思い返すと、赤ちゃんの頃からお風呂をイヤがっていたので、これは根っからの水嫌いなのかもしれないと思うようになりました。

ママ友からの刺激を受ける


私は息子の水嫌いを克服させたいと思いつつも、何も行動に移せずにいました。すると、ある時、娘さんの小学校受験を控えた、忙しいママ友が、週2で2人のお子さんを異なる曜日・時間帯でスイミングスクールに通わせていることを知ったのです。
スクールのクラスを進級させてあげたいから、という理由でしたが、お子さんたちのために時間をやりくりしている彼女の姿に刺激を受けた私は、すぐさま息子をスイミングスクールに通わせようと決めました。息子が5歳8か月の時でした。

いざ、スイミングスクールへ!


息子には夫から、スイミングスクールに通い始める理由を話してもらいました。

夫「どんな年長さんになりたい?」
息子「かっこいい年長さん!」
夫「お父さんは、苦手なことにチャレンジする人がかっこいいと思うな」
息子「じゃあ、何を頑張ろうかな…」
夫「お水と仲良くなって、苦手なプールを楽しめるように、お母さんがスイミングスクールを探してきてくれたよ。頑張ってみようよ」

その場では納得していた息子でしたが、いざ初日を迎えると、不安が募り大号泣。
ムリに連れて行くのはかわいそうと私の心も折れそうに…。
最終的には、毎回レッスン後に、頑張ったご褒美としてアイスを買うことを約束し、息子は頑張ろうと思えたようです。

レッスン時間は50分。好きなテレビや遊びに夢中になっている時、1時間はあっという間に過ぎてしまいます。
「時計の針が一周する間」という時間の感覚は息子も理解できていたので、それよりも短いよ、と伝えてみたところ、初レッスン終了後、笑顔で「お母さんの言ったとおり、あっという間だった!」と言ってくれ、ひと安心したことを覚えています。

進級試験のたびに、母に訪れる試練


同じ幼稚園のお友達も、息子と同じクラスでほぼ同時期にレッスンをスタート。息子は「お友達と一緒」という安心感を得られました。ですが、窓越しにレッスンを見守る私にとっては、楽しそうなお友達の姿を見るのが辛い時も。

2か月に一度の進級試験では、習い始めて半年経っても、息子は一番下のクラスに留級。水の中に顔をつけることができません。一方で、お友達はどんどん進級していくのです。
人と比べては息子が傷ついてしまうと自分に言い聞かせ、「信じて待つ」ことに徹しました。
かけた言葉は、「頑張ったね!」「見ていたよ!」「かっこよかったよ!」の3つのみ。苦手なことに挑戦しているのだから、頑張っていることをほめてあげようと心掛けました。

突然訪れた転機


レッスンスタートから7か月目のある日、突然息子が勢いよく水の中に潜ったのです!私は、「え⁈」と思わず声を出してしまいました。この先進級できなくても、「頑張った」という経験を積めたことになる、それを親としてじっくりと見守っていこうと思っていた矢先の出来事だったので、それはそれは大きな驚きでした。
そして、「潜れた」という自信がつき、息子はその後2回連続で進級することができたのです!
それから5か月ほどで息子は、帽子が隠れるまで5秒以上潜ることができ、けのびからのバタ足で5メートル程泳げるようになりました。
大の水嫌いでプールがユウウツ…5歳息子と母の挑戦365日

克服後、振り返って思うこと


プールを嫌がる息子をアイスで釣っているのかと、自己嫌悪になったこともありましたが、先輩ママから、「アイスで喜んでくれるならいいじゃない!」と励まされ、気持ちがふっと軽くなりました。時には「頑張ったからおいしいね」と言いながら、私も一緒にアイスを味わい、励ましたことも良い思い出です。

この1年間を通して、苦手なことを乗り越える大変さと、喜びの両方を親子で分かち合うことができました。また、そのプロセスはほかのことにも通じることを学びました。わが子への理解が深まったように思います。
お子さんの水嫌いを心配するママたちの心が少しでも軽くなりますように!わが家の今年の夏休みは家族でプール三昧になりそうです。

<文・写真:ライターよしだひろこ>

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