もっと速く走れるようになる!スポーツトレーナーに聞いた3つのこと
秋の運動会へ向けて練習をしている学校もあるのではないでしょうか。息子が通う学校でも、運動会の練習の真っ只中。小学1年生の息子は、「かけっこで1位になる!」と張り切っています。
自信たっぷりなのにもかかわらず、走るのがとても遅い息子。そこで、かけっこ教室もしているスポーツトレーナーの瀬戸綾子さんに、早く走るための練習方法を教えてもらいました。
早く走るために一番大切なことは、腕をふること。腕がきちんとふれていないと、うまく走れません。手ぬぐいや薄手のタオルを使って、腕ふりを体に覚えさせましょう。
(1)タオルを二つ折りにして、輪を腕に引っ掛けます。タオルは、ひじが90度になる長さに調節して手に持ちます。
(2)腕を固定したまま、スイングさせます。「1、2、1、2」とリズミカルに手のひらにパンチしてもらいましょう。このとき、肩がブレないように注意!
(3)上手に腕がふれるようになったら、この状態のまま走ります。
腕ふりはフォームの中でも基本中の基本です。腕ふりを練習するだけで、早く走れるようになることもあるそうです。
足がおしりの方に蹴り上がっていると、前へ進む力が後ろに逃げてしまいます。
坂を登るときは、自然とももが上がるので、坂道で練習するのがおすすめです。
(1)坂になっている場所で、「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10」と、もも上げをします。
(2)10数え終わったら、上までダッシュ。
坂道を登るのは疲れやすいので、「あの木まで競争しよう」「3回やったら休憩しよう」と目標を決めながら走りましょう。
走るときはリズム感も重要。公園の歩道で見かける、小さめのブロックを利用してリズム感を鍛えてみましょう。動きを制限することで、練習した腕ふりともも上げの動きをひとつにまとめる効果もあります。
(1)小さめのブロックを1マスずつ駆け足で進みます。(2)次に、グー、パー、グー、パーで進んでいきます。
(3)黄色が右足、白色が左足の順でリズミカルに進んでいきます。
今回はブロックとトレーニング用のラダーを使いましたが、砂のグラウンドに枝でマス目を描くのが簡単。ほかにもいろいろな動きができるので、子どもの好きなように動いてもらってもOK。
腕ふりやもも上げなどのトレーニングも必要ですが、走り込むことも大切です。追いかけっこやジョギングなども効果的。「この子が集中して走れる距離はどのくらいだろう?」 と考えながらムリがない距離を設定しましょう。
パパやママと競争するときは、実力にあわせてハンデをつけ、大人も全力で走りましょう。そこで、勝ったら自信がつくし、負けてもパパやママみたいに走りたいと思ってもらえます。
「もっと腕ふりを頑張る」「最初のダッシュに集中する」など勝つためにはどうすればいいか、一緒に作戦を練ってみましょう。
年齢が低い子や練習がキライな子は、なかなか集中力が続きません。一度にたくさん練習するよりも、少ない時間でも継続することが大切です。子どもが楽しめる方法、やる気が出る声がけをしながら練習しましょう。
<例>
・「3本だけ」など、回数を決めて見通しを立てる
・ダラダラ続けるより、その子が集中できる時間内で終わらせる
・タイムを縮めることにやりがいを感じるならタイムを計る
・興味があるものに話につなげてモチベーションを上げる
・シートを敷いてうつ伏せになり、「よーい、どん」でペットボトルを取りに行くなどゲーム性を持たせる
大人がやりがちなのは、あれこれ細かくフォームを指導すること。一度にたくさん言われると、子どもは「できない!」になってしまいます。
運動会では、緊張して練習の成果を発揮できないこともあります。「かっこよく走れたね! 」「ちゃんと腕がふれてたね!」など、それまでの練習で頑張ったことをほめて次につなげたいですね。
取材協力:フリースポーツインストラクター瀬戸綾子
<文・写真:ライター三浦綾子>
自信たっぷりなのにもかかわらず、走るのがとても遅い息子。そこで、かけっこ教室もしているスポーツトレーナーの瀬戸綾子さんに、早く走るための練習方法を教えてもらいました。
1.ひじは90度をキープ!「腕ふり」の練習法
早く走るために一番大切なことは、腕をふること。腕がきちんとふれていないと、うまく走れません。手ぬぐいや薄手のタオルを使って、腕ふりを体に覚えさせましょう。
(1)タオルを二つ折りにして、輪を腕に引っ掛けます。タオルは、ひじが90度になる長さに調節して手に持ちます。
(2)腕を固定したまま、スイングさせます。「1、2、1、2」とリズミカルに手のひらにパンチしてもらいましょう。このとき、肩がブレないように注意!
(3)上手に腕がふれるようになったら、この状態のまま走ります。
腕ふりはフォームの中でも基本中の基本です。腕ふりを練習するだけで、早く走れるようになることもあるそうです。
2.自然とできる「もも上げ」の練習法
足がおしりの方に蹴り上がっていると、前へ進む力が後ろに逃げてしまいます。
ももをしっかり上げて、前方に進む力を伸ばしましょう。
坂を登るときは、自然とももが上がるので、坂道で練習するのがおすすめです。
(1)坂になっている場所で、「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10」と、もも上げをします。
(2)10数え終わったら、上までダッシュ。
坂道を登るのは疲れやすいので、「あの木まで競争しよう」「3回やったら休憩しよう」と目標を決めながら走りましょう。
3.マス目を使ったリズム感を鍛える練習法
走るときはリズム感も重要。公園の歩道で見かける、小さめのブロックを利用してリズム感を鍛えてみましょう。動きを制限することで、練習した腕ふりともも上げの動きをひとつにまとめる効果もあります。
(1)小さめのブロックを1マスずつ駆け足で進みます。(2)次に、グー、パー、グー、パーで進んでいきます。
(3)黄色が右足、白色が左足の順でリズミカルに進んでいきます。
今回はブロックとトレーニング用のラダーを使いましたが、砂のグラウンドに枝でマス目を描くのが簡単。ほかにもいろいろな動きができるので、子どもの好きなように動いてもらってもOK。
走り込みも大切!体力をつける
腕ふりやもも上げなどのトレーニングも必要ですが、走り込むことも大切です。追いかけっこやジョギングなども効果的。「この子が集中して走れる距離はどのくらいだろう?」 と考えながらムリがない距離を設定しましょう。
パパやママと競争するときは、実力にあわせてハンデをつけ、大人も全力で走りましょう。そこで、勝ったら自信がつくし、負けてもパパやママみたいに走りたいと思ってもらえます。
「もっと腕ふりを頑張る」「最初のダッシュに集中する」など勝つためにはどうすればいいか、一緒に作戦を練ってみましょう。
集中力・やる気がないときはどうすればいい?
年齢が低い子や練習がキライな子は、なかなか集中力が続きません。一度にたくさん練習するよりも、少ない時間でも継続することが大切です。子どもが楽しめる方法、やる気が出る声がけをしながら練習しましょう。
<例>
・「3本だけ」など、回数を決めて見通しを立てる
・ダラダラ続けるより、その子が集中できる時間内で終わらせる
・タイムを縮めることにやりがいを感じるならタイムを計る
・興味があるものに話につなげてモチベーションを上げる
・シートを敷いてうつ伏せになり、「よーい、どん」でペットボトルを取りに行くなどゲーム性を持たせる
走るフォームは人それぞれ!結果ではなく頑張ったことをほめてあげて
大人がやりがちなのは、あれこれ細かくフォームを指導すること。一度にたくさん言われると、子どもは「できない!」になってしまいます。
早い人でもフォームは人それぞれ。走り方の個性を生かして、伸ばしていきたいですね。
運動会では、緊張して練習の成果を発揮できないこともあります。「かっこよく走れたね! 」「ちゃんと腕がふれてたね!」など、それまでの練習で頑張ったことをほめて次につなげたいですね。
取材協力:フリースポーツインストラクター瀬戸綾子
<文・写真:ライター三浦綾子>