お口ぽっかーんは要注意!鼻呼吸の習慣づけが大事なワケ
あごが狭く、永久歯がきちんと並ばずガタガタなど、歯並びに悩む子どもが増えている現代、わが家も例にもれず…。8歳の娘の歯科矯正の相談に、ある歯科を訪れました。そこで聞いた思いがけない話とは?
あごの狭さと歯並びは現代病?
話を聞いたのは、山口県周南市にある「ワハハキッズデンタルランド&おとな歯科」の半井英雄歯科医師。キッズデンタルランドというだけあって、子どもの遊び場のような楽しい雰囲気の歯科です。
「そもそも歯が並びきらない小さなあごになったのは、“鼻呼吸ができていないから”なのですよ」と、歯医者さんがいきなり鼻の話からスタート。
人間は本来、口を閉じ、鼻で呼吸をするもの。それが現代になり柔らかい食べ物が増えたため、上あごが鍛えられずに鼻腔も狭くなっているのだとか。鼻腔が狭いので、鼻よりも口で呼吸をする方がラクになり、口呼吸に。
口呼吸をすると、舌が本来あるべきところに位置せず、だらーんと下がってしまうという、負のループに陥ってしまうのだと聞き、驚きでした。
「昔の人は歯並びで悩んでいる人は少なかったはずです。和食中心で、固いものをたくさん食べていたので、自然とあごが鍛えられていたのでしょう」と半井さん。
半井さん曰く、先進国の約7割があごが小さくなっているのだとか。「アフリカなどの経済発展がめまぐるしい地域も、先進国を追うようにあごの形が変化してきています。ある意味、現代病です」と話してくれました。
口呼吸を見分ける子どものクセ
では、子どもの口呼吸をどうやって見分ければよいのでしょう? ポイントを教えてもらいました。
・口がぽかーんと開いている
・食事のときクチャクチャと音がでる、ぽろぽろこぼす
・鼻炎や蓄膿症
・猫背
・いびきをかく
・口臭がする
ひとつでも当てはまれば要注意、口呼吸のクセがついているかもしれません。
家庭で気をつけられるポイント
家庭でできること、まずは食事の与え方と食事内容です。
1歳頃の離乳食を与える時期は、スプーンでの与え方に気をつけます。下唇にスプーンを触れさせ、上唇でスプーンの上の離乳食をつかみとらせる食べ方をすると、自然と唇と上あごが使えるようになります。やってはいけないのが、スプーンを口に入れて子どもの上あごや前歯でこそぎ取る食べさせ方。これではあごが成長しません。
3歳からは、食事の内容にも気をつけましょう。