ネット依存にならない、かっこいいネットとのつきあい方 デジタルネイティブを育てる part3
※
家庭のタブレットやスマホの利用をいままでより減らすなど、学校+家庭の時間のトータルで考えましょう。そして現在目が悪くなくても、ブルーライトを軽減するメガネの使用や、端末にブルーライトを軽減するスクリーンシートを貼るなどの工夫も必要です。
そして、スマホと健康について子どもといっしょに考え、親の表情や言い回しで、使い過ぎることのリスクを伝えていけるといいと思います。
たとえば、心配そうな表情で「目が悪くなったら、大好きなお父さんやお母さんの顔も見えなくなっちゃうんだよ」というように。
端末にもひと工夫を
利用時間だけでなく、端末についてもひと工夫するといいかもしれません。
学校で授業に使っても、子どもはスマホやタブレットを鉛筆やノート、参考書と同じように学習目的だけに使用するものだとは考えません。
CMを見てもスマホは楽しいことが満載の道具として宣伝されていますし、実際大人でも勉強に使っている人は少ないですよね。
子どもはCMや親の姿、友だちからの情報から、スマホは「友だちとの連絡や調べ物、買い物、動画、ゲームの道具」と学びます。
実際にスマホやタブレットを勉強に使っているという子に聞くと、勉強や調べ物に利用していても、友だちからのメッセージや動画やゲームの通知に反応してしまうといいます。
もちろん自分で通知をオフにできるようになるまで、親がていねいにかかわっていければ問題ないのですが、それが無理なうちは学習用とそれ以外の利用端末を分けるのも対策の一つだと思います。勉強専用の端末をいつもの端末と別に用意するやり方です。
これなら、子どもがいま勉強に使っているのか遊んでいるのか一目瞭然ですよね。
少々費用がかかり無駄なように感じますが、勉強と遊びの切り替えが苦手な子にはそのような対策も考えてみてはいかがでしょうか。
※ブルーライトに関する記事
遠藤美季(えんどうみき)任意団体エンジェルズアイズ主宰、情報教育アドバイザー・ネット依存アドバイザー。保護者・学校関係者に対し子どものネット依存の問題の啓発活動を展開するため、2002年にエンジェルズアイズを設立。学校講演、Web上での普及啓発活動、メールによる相談活動などをおこなっている。
著書に『子どものネット依存小学生からの予防と対策』(かもがわ出版)、『ネット依存から子どもを救え』(墨岡孝氏との共著、光文社)など。