子どもが伸びる親力 主体的に学び続ける力が大事。そのためには?
専門家・プロ:親野智可等
人間の寿命が伸びる
これから世の中が大きく変化すると言われています。
よく挙げられるのは次のようなことです。
人工知能(AI)の実用化によって、生活も仕事も変わる。
さらなるグローバル化が進む。
日本は少子化による人口減少に直面する。
もちろん、これらのことは大きな変化です。
でも、もう1つ大事なことがあるのですが、あまり注目されていません。
それは、人間の寿命が伸びるということです。
働く期間も長くなる
2015年1月4日放送のNHKスペシャル「ネクストワールド私たちの未来 第2回寿命はどこまで延びるのか」によると、30年後には平均寿命が100歳になるそうです。再生医療、ナノマシン、手術ロボット、薬の発達など、いろいろな理由によってそうなるとのことです。
平均寿命が100歳ということは、長生きする人は120歳くらいまで生きられるということになるのかと思います。
ということは、人間が働く期間も長くなる可能性があります。
もしかしたら、80歳くらいまでは、普通に働くようになるのかもしれません。
大学までいくとしたら22歳くらいで就職ですが、その後80歳まで働くわけです。
約60年間という長さです。
若いころ身につけた知識で完走できる?
この間ずっと同じ仕事をするのでしょうか?
私は、そういうケースは少なくなると思います。
今までは、特に日本では、会社に就職して60歳の定年までほぼ同じ仕事というケースが多かったと思います。
若いころ身につけた知識や、その後積み重ねた経験によって、定年まで完走することができたのです。
でも、これからは違ってくると思います。
理由の第一は、60年間同じ仕事というのでは飽きてしまう可能性があるからです。
よほど好きな仕事で自分にも向いているものなら続けられるでしょうが、そうでない場合は難しいのではないでしょうか?
常に新しいことを学び続ける力が必要になる
次に、人工知能の能力もどんどん性能アップしていくはずですから、それに置き換えられる仕事はどんどんなくなります。
逆に、新たに必要になる仕事もあることでしょう。会社にしても、変化についていけない会社はどんどん潰れるでしょうし、逆に新しい会社もどんどんできるでしょう。
つまり、会社も仕事内容も変わり続け、必要なスキルも変わり続けるのです。
変化することが常態になるのです。