報告する場合はまずは信頼できる人を選んで相談し、社内のどの程度まで共有するのが良いか相談してみると良いでしょう。
面接の時に伝えることができれば一番よいのですが、なかなか伝えるタイミング等が難しい場合があります。そのまま入社し問題なく仕事をこなすことができれば周りに伝える必要もないと思いますが、仕事をしている中で仕事の進め方に戸惑い何か不便を感じたら、上司に相談するといいかもしれません。
伝える時に大切なことは、「自分が自閉症で、どんなことに困っているか、どうしたら改善できるか」ということを理解してもらうということです。上司や同僚が自閉症に詳しいとは限りません。自閉症について記載してある簡単な資料など、自閉症のことがわかる資料を持参するなどして、仕事上で困難となることや、どのような仕事に関してサポートが必要だということを伝えるようにしましょう。
自閉症の仕事での困りごと・よくあるミスと対処法
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以下では、自閉症の方が就職した際に、その特性から生じやすい困りごとと、それらに対するサポートの例をご紹介します。働く上で困りごとが発生しても、それを本人や周囲が理解し、適切なサポートをしていくことで、仕事を進めやすくなります。
自閉症の方は、時間を管理するのが得意ではありません。何時にどこに行くから、この時間に出るなどの時間の組み立てが苦手です。また複数の仕事に優先順位をつけるのが苦手で時間がかかることもあります。
スケジュールを立てる際には上司や同僚に相談するとよいでしょう。また、今はスマホのアプリなどで、タスク管理をしたり、目的地までの時間と道のりが表示されたりといった便利なツールがありますので、事前に調べ予定を立てることで、ミスを防ぐことができます。
自閉症の人は、自身の行動基準や他人との関わり方に、独特のルールやこだわりを持っていることが少なくありません。社会に出たら「ほう・れん・そう(報告・連絡・相談)」をはじめ、周囲の人と円滑に協働するためのコミュニケーションが必要になりますが、適切な支援やインプットがなければ、何をどう上司や同僚に報告したらいいのかわからずに抱え込んでしまうことが少なくありません。
上司や同僚など周囲の人は、報告や相談をすべき事項の基準やその方法を整理して相手に伝えたり、定期的に振り返りを行うなどして、コミュニケーションに行き違いが起こりにくいようなサポートをすると良いでしょう。