境界性パーソナリティ障害とは?不安・衝動的になる原因・診断基準・治療・周りの人の対処法を紹介
また、連携している医療機関を紹介してもらえる場合もあります。
境界性パーソナリティ障害の治療ってどんなものがあるの?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28208000342
境界性パーソナリティ障害の治療法は、主に精神療法と薬物療法があります。
精神療法は即効性はありませんが、医師や専門家と一緒に本人の物事に対する考え方や感じ方などを見直していく治療法になります。これから紹介するのは境界性パーソナリティ障害に有効といわれている精神療法の2つの代表例です。
■認知行動療法(CBT):認知行動療法とは、何か困ったことにぶつかったときに、本来持っていた心の力を取り戻し、さらに強くすることで困難を乗り越えていけるような心の力を育てる方法として、いまもっとも注目を集めている精神療法です。
具体的には、自身がどのタイミングで不安や心配を感じるのかを客観的に観察し、自動思考という考えのクセを把握します。そして、そういった状況に直面した際に、どのように考え、対処していけばいいかを考え、考え方をコントロールしていく治療法です。http://jact.umin.jp/manual.shtml
参考:認知療法・認知行動療法マニュアルl日本認知療法学会
■弁証法的行動療法(DBT):弁証法的行動療法とは、マーシャ・M・リネハンによって開発された、境界性パーソナリティ障害に効果的といわれている、行動療法を中心とした心理療法です。
以下の4つの治療法を組み合わせることで、考え方のクセに気付かせ、バランスの良い考え方や反応ができるようにすることが目的です。
・苦悩耐性スキル....自身の感情の波が激しくなっているときに、問題がさらに悪化しないように、状況を改善するタイミングを待つためのスキルを身につけます。
・マインドフルネススキル....ありのままの自分を受け入れるスキルを身につけます。
・感情調整スキル....自身の感情を理解し、調節することのできるスキルを身につけます。
・対人関係スキル....感情調整を行いながら、適切な対人関係を築くスキルを身につけます。
しかし、欧米を中心に発達した治療法であり、日本で受けられる場所はまだ限られています。
また、薬物療法と心理療法以外にも、重度の境界性パーソナリティ障害と診断されたときに入院療法が適応される場合があります。