境界性パーソナリティ障害とは?不安・衝動的になる原因・診断基準・治療・周りの人の対処法を紹介
・薬物乱用、自殺、自傷行為を繰り返すとき
・重度の妄想により日常生活を送ることが難しいとき
・社会から離れた場所で本人に休息が必要と判断されたとき
・家族などの周囲の人が疲れてしまったとき
これらの場合は入院をし、カウンセリングなど様々な治療法を組み合わせて治療していきます。
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参考:林直樹/監修『よくわかる境界性パーソナリティ障害』|(主婦の友社,2011)
境界性パーソナリティ障害に根本的に作用する薬は残念ながらありません。そのため衝動性や感情の不安定さといった症状を改善するために薬が処方されます。主に気分の落ち込み、不安、現実認識の低下に対する薬が処方されます。
BPDの薬物療法の第一選択は,中等量の非定型抗精神薬であり,抑うつ, 不安に対してはセロトニン選択性再取り込み阻害薬SSRIぐらいに抑えるべきであるというのがガイドラインにおける薬物療法の基本である。
牛島定信『境界性パーソナリティ障害の治療ガイドライン』(2010)
https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1120060604.pdf
抗うつ薬は抑うつ症状を改善するほか、衝動性や感情の不安定、激しい怒りの抑制のために処方されます。
薬には副作用もありますし、人によって薬が合わないこともあります。低年齢の子どもの場合はより慎重に進めるべきという専門家もいます。
主治医の先生と信頼関係を築き、よく相談した上で納得して治療を進めることをおすすめします。
境界性パーソナリティ障害がある人にどう接したらいい?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11071000432
境界性パーソナリティ障害がある方は身近な人に見捨てられることへの不安を強く抱いています。治療を行っていくにあたって、本人のなかでは葛藤や変化が訪れます。また治療も長期にわたって行われるために、効果がなかなか現れないことに対する苛立ちや不安感を抱くかもしれません。
そんなときに寄り添うことができるのは医師ではなく、本人の家族や周囲の人たちです。その人たちが安全基地としての役割を担うことによって本人が治療に挑みやすい環境をつくることができます。あなたの居場所はここにある、いつもそばにいると安心させる協力的な姿勢と環境づくりが大切です。