2016年8月27日 14:00
癇癪を起こすのは母の前だけ?息子が「外では良い子」だった理由
と聞くと、あろう事か、息子自身から「お友達の前の僕は、お母さんの前の僕じゃないから」と、衝撃的な一言が返ってきたのです。
息子が自分で決めた「厳格な使い分け」が、息子自身を追い詰めていた
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10230001034
同じ発達障害児を持つ親御さんからは、「特に母親の前で特性が強く出る」というような話を聞くこともあります。
しかし、息子の場合は、甘えているとか、リラックスしているとか、そういったものではありませんでした。
「母親の前での自分」と「幼稚園での自分 」、「習い事での自分」などを厳格に使い分けているのです。
その結果、私と買い物中に幼稚園のお友達に会ってしまったり、幼稚園にいるときに突発的に私が来たり、使い分けていた自分が混ざってしまう状況になると、パニックに陥るのでした。
それは「その場の空気に自分を合わせてコミュニケーションをとる」というものではありません。
「Aさんに対するコミュニケーション」「Bさんに対するコミュニケーション」というように、接する人物ごと、コミュニケーションのパターンを使い分けているイメージです。
このように厳格な使い分けをしていると、様々な場面で融通が効かず、発達障害の特性である「予期せぬ状況に対してのパニック」が誘発されてしまうのです。
人間関係において、ある程度の態度の使い分けはもちろん大切です。
ですが、それ自体が将来息子を追いつめてしまうことのないよう、今から少しずつ「差」を埋めていくことも大切かもしれません。
そのためには、このような極端な態度の使い分けがどこからくるのか考えていくのが大切だと思っています。
発達障害のある子どもは、人間関係や相互やりとりを柔軟に捉えるのが苦手な場合がありますが、息子は「先生に叱られる」=「僕はダメな人間だ」というような極端な考え方をしています。このような思い込みが、「先生の前ではこういう態度を取らなければならない」というような思考に繋がっているのだと考えています。
単純に「人間関係をどうやって円滑にするか」を考えるのではなく、「どんな思い込みがあるか、どうして躓いているのか」をじっくり観察するように心がけています。
息子の極端な思い込みや、自分で決めてしまったルールを少しずつ修正していくことで、人間関係は少しずつ楽になっていくのだと思っています。
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