子育て情報『相模原事件を他人事と思わないで。私たちの中に潜む差別の心を考える』

2016年8月8日 15:40

相模原事件を他人事と思わないで。私たちの中に潜む差別の心を考える

という。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160731-00000056-san-soci
私はここで、「何がなんでも被害者名を報道すべきである」ということを言いたいわけではありません。被害者名が公開されれば、自宅に報道陣が押し寄せ、その友人や近所の人にも取材が行き、出身の学校まで報道陣が押し寄せます。ご遺族の方が公表を拒否したというのも、無理はないことでしょう。

ですが、今回の神奈川県警の発表で気になるのは、事件が”障害者施設で障害者という条件”で起こったため、実名を非公表にしたという、その理由付けです。

障害者施設での事件だからということを理由として、通常とは異なる「例外対応」をすることそれ自体が、障害者を特別扱い、あるいは差別しているように思います。

本来なら、事件報道における実名・写真の公表が、被害者の障害のある無しに関わらずどうであるべきかを考えた上で、犠牲者一般に対して同様の原則を適用すべきでしょう。

こうした報道姿勢にも、「障害者の生きる世界は、自分たちとは違う特殊な世界」という差別の考えが、無意識下に働いてはいないだろうかと、懸念を覚えます。



大人の無意識な言動が、子どもの考えの根っこをつくる

相模原事件を他人事と思わないで。私たちの中に潜む差別の心を考えるの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038015063

こうした私たち大人がつくりだす障害者に対する差別的な姿勢は、子どもの考え方にも大きく影響していると思います。

私は、知的障害のある自閉症の息子を育てる母として、また学校や塾の教師として、さまざまな先生、保護者の方々と関わってきました。

子どもたちが最初に障害のある人とかかわる場面は、多くの場合学校だと思います。

残念なことに、「障害のある子どもが一人でもいると通学、通園させたくない」と望んだり、特別支援学級が併設されていない小学校をあえて選ぶ保護者の方がおられる現状を、私は見てきました。「我が子を勉強させるために通わせているクラスに障害のある子がいて、学習環境を妨害されたら困る」とその方が思うのは、親心としてはある種自然なことかもしれません。事実、障害のない子が授業中に迷惑をこうむってしまう場面はあると思います。

しかしだからといって、障害児の存在そのものを否定する言動や、「障害児は絶対排除」

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