子育て情報『相模原事件を他人事と思わないで。私たちの中に潜む差別の心を考える』

2016年8月8日 15:40

相模原事件を他人事と思わないで。私たちの中に潜む差別の心を考える


相模原で起きた障害者殺傷事件に寄せて

相模原事件を他人事と思わないで。私たちの中に潜む差別の心を考えるの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132110743

7月26日未明、神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で元職員の男が刃物を持って侵入して入所者らを次々に刺し、19人が死亡、26人が負傷する事件が起こりました。

逮捕された容疑者は、
「障害者は不幸を作ることしかできません」
「安楽死にすればいい」
などといった発言を犯行前後にしており、私も、知的障害のある子を持つ母として、非常に悔しい思いで、涙が出てしまいました。

テレビやインターネット上でも、この容疑者の言動や人格の異常さを非難する声が多く見られますが、そうした意見を目にするなかで、私にある問題意識が浮かんできました。

この犯人を「異常な心理を持つサイコパス」とし、“別世界の人“と見てしまうだけでよいのだろうか?

実際にこんな事件を起こさなくても、同じような考え方の根っこを、まだまだ世間や私たちは持っていないだろうか?そしてそのような考え方を子どもたちが持つきっかけを、私たち大人が与えてはいないだろうか?

今回の記事では、『1人でできる子に育つテキトー母さん流子育てのコツ』の著者、立石美津子が、障害のある人への排除の問題と、インクルーシブな共生社会に向けた考え方をお話します。


世間にまだまだはびこっている、「障害者差別」の考え方

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10230001000

近年は障害者差別解消法の施行やインクルーシブ教育の浸透によって、以前よりも障害者に対する偏見は改善しているようにも見えます。

しかし、障害者に対する差別的な姿勢は、世間からまだまだ消えていないように私は思います。
今回の事件の報道のあり方にもそれが表れているでしょう。

今回の事件で、殺された被害者の実名や写真が何日経っても報道されないことについて、私は疑問に思っていたところ、以下のような記述を発見しました。県警は26日の事件発生以降、被害者名を「A子さん19歳」「S男さん43歳」などと記号化して公表している。非公表の理由は「(現場が)障害者施設で障害者という条件のため。遺族による強い希望もあり、そのような判断をした」

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